マクドナルド(MCD)を36株、少量ではありますが保有しています。購入時期は2013年の初旬頃で、平均購入単価は$95.35。
めでたく僕がMCDホルダーになった翌年、マクドナルドは強烈な逆風にさらされることになります。そう、
あの鶏肉事件です。
マクドナルドと提携する上海福喜食品(中国)の工場において、ナゲットやチキンフィレオの原料である鶏肉がカビまみれの状態で加工されていると、(中国政府の陰謀により)暴露されてしまいました。
これにより、マクドナルドには食の安全性に大きな疑問符がつけられるという、外食産業としてはまさに致命的とも言える事件でした。
あの事件を皮切りにマクドナルドの信頼性は揺らぐに揺らぎ、外食産業としての姿勢が問われる事態にまで発展。
マクドナルドの業績も株価もこれで地に堕ちるのか?
図太い僕も、その当時はさすがに冷や汗かされたものです。現に、あの当時、マクドナルドの株を投げ売りした方は多いのではないでしょうか。
それくらい、あの鶏肉問題はマクドナルドにとって致命的な出来事に思われたものです。
しかしながら、その間、マクドナルド側とて逆境に手をこまねいていたわけではありません。
食の安全への取組を強化し、イメージ回復に向け努力を重ねます。あわせてビジネスの効率化をはかりながら、バーガーを売りさばくための手を次々と打ちはじめました。
やがて、米国本国においては「オールデイブレイクファスト」戦略がヒットするなど、MCDの株価は2015年暮れ辺りから徐々に右肩上がりに転じることになります。
日本マクドナルドHDにおいても、米国本社からの刺客「サラ・カサノバ」CEOの手腕により、2016年度決算では、それまでの3期連続赤字から見事脱却を果たしました。
そして2017年現在、MCDの株価は$150を超えております。僕のポートフォリオでも、MCDは規模の割には大きな含み益と、年間4%もの配当利回りをもたらしてくれているというね。
というようにこの4年の間、マクドナルドの凋落から復活していく様を僕は見てきたわけですが、そこで一つ、再確認できたことがあります。それは、
大衆というものはとても頭が悪くて、
常に近視眼的にしか物事を見れない。
Contents
2014年のマクドナルドの鶏肉騒ぎの本質は『まつうらじゅん』と同じ
あぁ… このデジャヴ感
マクドナルドのこの一連の凋落と業績回復は、かの「まつうらじゅん」さんとほぼ同じではないか。
伝説のアダストリア投資家「まつうらじゅん」の顛末については、以前記事化しています⤵︎
「マクドナルド」と「アダストリア」を単純に比較することはできませんが、両者ともに共通しているのは、大衆の大批判とは真逆に、業績・株価の大幅回復を果たしているという点です。
厳然たるこの事実が僕らに示すこと、それは、
大衆とは基本、愚か者である
大衆は常に判断を誤っている
これが、世の本質なのでしょう。
サラ・カサノバ社長なんて就任当初はかなり手厳しいこと言われてました。日本の外食業界を知らぬ外人社長に一体何ができるのか、とかね。
その後不運にも中国産の鶏肉事件に見舞われ、さらにはあの異物混入騒ぎが起きるというね。悪いことは立て続けに起こるとでもいいましょうか、彼女の就任当初はまさに逆風の中の逆風でした。
「あなたは自分の子供にもマクドナルドを食べさせられるのか?」
などという、記者からの悪意に満ちた無礼な質問に対し、
「自分の子供にも食べさせられないものを、お客様に提供するはずがない!!」
と、毅然と切り返したカサノバ社長。その後、彼女は見事、日本マクドナルドの業績をV字回復させました。
何の弁明もないマスゴミに代わり、日本人を代表して、この場で深い謝罪と大いなる敬意を贈りたいと思います。
[speech_bubble type=”fb” subtype=”R1″ icon=”bann.jpg” name=”伴”]
このとおり、ジャップは陰険でアホでキモいのです。
これは民族病なので治しようがありません。
どうか、広い心で見逃してください。[/speech_bubble]
ちなみに、あの異物混入事件のほとんどは悪意ある第三者の仕業とみています。それをマスゴミが悪意をもって報道し、国民を煽りまくっただけ。僕はそう見ています。
気持ち悪いですか?
はい、僕はとても気持ち悪いです。
普通に考えればね、マクドナルドほど洗練されたシステム業務で、あれほど立て続けに異物が混ざるわけがありません。
ましてや「人の歯」なんてね。悪意ある第三者の仕業に決まってるでしょう。
レストランセクターでもマクドナルド(MCD)の儲かり体質は頭抜けている
一方、米国マクドナルド本社(MCD)のここ数年の業績はどうだったかといいますと、


鉄板!の一言に尽きますね。
相変わらず安定的に儲けまくっております。鶏肉問題の影響なんて誤差程度にしか感じられません。
売上高純利益率は圧巻の15〜20%。しかも、この水準を毎年コンスタントに叩き出してるというのは注目に値しますね。
これは日本の外食産業ではまず有り得ない数値です。日本マクドナルドHD(2702)なんて3%がいいとこですからね。
MCDのセクター内比較
儲けの効率性という点においては、米国のレストランセクター内においてもMCDは群を抜いています。
参考までに、規模・知名度ともに近しいスターバックス(SBUX)、ヤム!ブランズ(YUM)と比較してみましょう。
スターバックス



スターバックスは2013年、クラフトフーズとの業務提携を一方的に打切りました。それに腹を立てたクラフトフーズ側から訴訟を起こされ敗訴し、クラフトフーズに巨額の賠償請求を支払うハメになりました。
2013年度の利益が消し飛んでいるのはそのためです。気にする必要は全くありません。
それよりも営業キャッシュフローが順調に伸びている点は評価に値しますね。もっとも、2017年4Q決算は下がるでしょうけどね。
ヤム!ブランズ



「ケンタッキー・フライドチキン」や「ピザ・ハット」でお馴染みのヤム・ブランズ(YUM)も同じく2013年、売上高のおよそ半分を占める中国事業をスピンアウトしています。2013年の売上高が半減しているのはそのためです。
にもかかわらず、2013年の純利益と営業CFが半減していません。それどころか、2014年以降も純利益とEPSを微増させているのは賞賛しても良いのではないでしょうか。
それでも両者はマクドナルドに及ばない
SBUX・YUM、両者ともに素晴らしく儲かるビジネス形態を敷いていると言えましょう。
しかしながら、両者ともにMCDに及ばない点があります。それは、営業キャッシュフローマージン。

MCDの安定感は良いですね。スタバ、ヤムともに決して悪くはないのですが、安定度という点ではマクドナルドには及びません。
特に、MCDが毎年毎年20%超を維持しているのには目を見張るものがあります。米国には優良企業がキラ星のようにあるとはいえど、これほど効率よく儲けている企業はそうはありません。
長期的に儲け続けられる企業に投資してナンボである
僕がドヤ顔でMCDを絶賛できるのも、MCDの株価が上昇したからです。
思えば2014年は酷い年でした。MCDへの投資なんて完全にアホ扱いでしたからね。
例の鶏肉事件が起こった頃、大阪・天王寺のとあるバーで株式投資家の方と知り合いました。
どこに投資しているかと問われたので、マクドナルドに投資していると正直に話したところ、膝を叩いて笑われました。
[speech_bubble type=”fb” subtype=”L1″ icon=”nobuo.jpg” name=”投資家”]君ねぇ、マクドナルドはもう終わりなんだよ。
日本からも撤退しそうだって知ってるぅ?[/speech_bubble]
えらく見下された物言いをされたのは、今でも忘れられません。
[speech_bubble type=”think” subtype=”R1″ icon=”bann.jpg” name=”伴”]いや、日本のマクドではなく米国マクドナルド本社なんだが…[/speech_bubble]
なんて言い返す気にもならず、その後、彼の『投資道』とやらで長時間説教されたのは苦い思い出です。
投資のみならず、「マクドでナゲット食ってんぞ!」なんて軽くツイートしただけでも、マクドアンチの不思議な連中からSNS上で袋叩きにされる始末でした。
@tamura_kohki お前みたいな養分がいるからマクドナルドみたいなゴミ企業でも生きていけるんだな。普通いかねーんだよ!
— 筋肉ダルマ (@protein1983) 2015年1月12日
まだマクド食ってるやついるのかよ、あんなくそまずくて体に悪そうなもんよく食えるな、しかもこんだけ混入騒ぎあっても食うってそれ中毒症状だろ。
— 筋肉ダルマ (@protein1983) 2015年1月12日
マクドナルドが倒産なんかするわけねーとか言ってた奴らって今どんな気持ち?
現実に倒産一歩手前なんだが。— 筋肉ダルマ (@protein1983) 2015年12月25日
彼らの期待とは裏腹に、日本マクドナルドは見事にV字回復を果たしています。
もちろん日本から撤退なんてしていません。これまでどおり、僕らに美味いバーガーを提供し続けてくれています。撤退どころか、最寄りのマクドナルドですら連日長蛇の列ができる有様ですよ。
米国マクドナルド本社に至っては、相変わらず何事もなかったかのように稼ぎ散らかしているというね。
大衆というものは、あまりにも愚かで救いようがない。
彼らは過去の誤ちにも気づくことすらなく、これからも未来永劫、同じ間違いを犯し続けるのだろう。
今世では手の施しようのない彼らも、せめて来世ではバッタにでも生まれ変わって、まっとうな人生を送っていただきたいものです。