前回に引き続き、ホーメルフーズのお話を。
ホーメルフーズの業績推移
投資家というものは、頭からつま先まで合理の塊のようだと思われがちだが、投資先の選択の際には時におセンチになるものである。
狙った株が、自分が好きな商品を扱う企業ならば、なおさら保有したくなるのだ。
※ただし、業績や株主還元がクソでないことが条件だが。
例えば、コーラを好むならばコカ・コーラ(KO)かペプシ(PEP)の株を買うのであって、間違ってもアサヒやキリンの株は買わない。
MacやiPhone愛用者がデバイスメーカーの株を買うならば、当然アップル(AAPL)を買うのであって、ソニーやシャープの株は買わない。
マクド大好きならば、MCDか日本マクド(2702)を買うのであり、モスバーガーの株は買わないのだ。
※個人的には2702よりも、その元締めのMCDをオススメする。
私の食生活に必須とまではいかないが、ないと寂しいSPAM(スパム)。
商品に対する思い入れは、株式を長期保有する上で強いモチベーションとなる。
現在、ホーメルフーズ(HRL)は1株あたり36.56ドル。
PERは約25倍。
半年前よりも株価が下がっているとはいえ、決して割安とは言えない。
年間配当額は現在1株あたり58セントなので、現在の配当率は1.58%。
決して高配当ともいえない。
業績を見てみよう。
過去5年間の売上高⤵︎

過去5年間の営業利益・純利益・営業キャッシュフロー⤵︎

売上高・営業利益・純利益・営業キャッシュフロー、全てがキレイな右肩上がりを描いている。
その営業キャッシュフローも、純利益よりも常に上回っている。
う~ん これ程キレイな右肩上がりのグラフ、久しぶりに見た気がする。
では、利益率はどうだろうか。⤵︎


営業利益率は10%前後、純利益率は6%前後を保っているようだ。
営業キャッシュフローマージン率も伸び続けている。
いいのではないだろうか?
食料品のパッケージド・グッズ・メーカーの中では平均的な収益率だろうが(ゼネラルミルズも大体似たような利益率だ)、徐々に伸ばしているのは評価できよう。
こうした安定した成長を背景にEPSも順調に伸びてきている。

自己資本比率も60〜70%をキープしており、財務基盤も安定している。
気になるのは、流動負債の増加だ。⤵︎

のれん代も比例して増えていることから買収のための借金だろう。
現に2013年からユニリーバのピーナッツ事業を買収したりと毎年買収を繰り返している。
今後のさらなる成長へ向けた、前向きな買収であることを期待したい。
ホーメルは割安ではないが、各種指標は文句のつけようがない。
それに驚くべきことに連続増配記録も50年超えている。
多少割高な買い物になるだろうが、ここは黙ってBUYします。