昨今の逆風により、日頃の雄弁な口を貝のように閉じている高配当再投資家さん達ですが、
心配することはない
と僕は考えます。
今はキラキラしているハイテク銘柄や成長銘柄(最近ちと怪しいけど)にも、必ずや、叩き売られる局面が来るのです。
如何に予想を嘲笑うかのような好決算を示したとて、相場全体に強力な下落圧力がかかれば、他の凡庸な銘柄同様まとめて叩き売られる。
相場が崩れるということは、それまで全体を牽引していた主導銘柄が叩き売られているということを意味しており、
そうした局面においては、機関投資家は成長銘柄をすでに投げ売り完了 or その真っ最中。
津波のような下落圧力の前には、特定の銘柄の好決算など、まるで最初から無かったの如く叩き潰される。
が、そこから避難したとはいえ、「余剰資金を作ってはならん」という悲しい定めを負う機関投資家は、その後手持ちの資金をこぞってディフェンシブ(一応は)セクターに向け始めるでしょう。
その時こそが、伝統的な高配当銘柄が息を吹き返す局面なのであります。
高配当再投資家にとっては、まさに最期ともいえる春の訪れ。
ダウの老犬が勢いづく時
各業種における「とっくに成長を終えた老舗銘柄」をかき集めた上での平均株価指数が「ダウ平均株価」なわけであると。
そうしたダウを構成する30種の老舗企業群の中から、「配当利回りの良い銘柄」を上から10個かいつまんで投資するのが「ダウの犬戦略」なわけですが、
同戦略をとってしまった長期投資家さんは、あまりにクソな現在のパフォーマンスに辟易としていることでしょう。
安心してください
この戦略が市場平均をアウトパフォームする時はいずれ来ますよ。
その時こそが、配当再投資家がテンションMAXになる時。
モグラのようにもぐり込んでる今のその姿からは想像もつかないほどに、本来の達者な口が再び開くことになる。
彼らは再び「FANGはクソ」だの「FAAMGはオワコン」だの「成長株はダサい」だのと、唾液を飛ばしながら舌をまくし立てる。
ええ、目に見えてますとも。
「己が正義が世界で立証された」かの如く舞い上がり、それ以外の投資家をボロクソこき下ろし始める。
そうした局面で僕らが注意すべきは、「しょーもない煽りに胸糞悪くなる」ではなく、「相場全体が下降トレンド入りしかかっている」可能性を冷静に検証することです。
個別株投資家は損切りしたほうがいい
老犬は所詮老犬です。
いくら相場をアウトパフォームしたとて、そんなものは落ちる寸前の線香花火にすぎない。
収益・利益ともに最高の銘柄ですら引き上げられないような下落トレンドを、成長率のクソな老犬がいつまでも率いることはできないのであります。
勇ましくキャンキャン吠えようとも、近いうちに強力な下落圧力の前に「忠犬」のごとく平伏し始める。
ディフェンシブだろうが老舗だろうが関係ない。下降トレンドの前には、キラキラ銘柄とともにまとめて奈落の底に叩き落とされるのです。
聡明な方はもうお気づきでしょうが、これまで寝ていた「ダウの老犬」がキャンキャン吠え始めるということは、好調相場が終わりを告げようとしているとの前兆なのです。
特に老舗のディフェンシブ銘柄がS&Pをアウトパフォームし始めたような局面では、懸命な投資家がやることは、勇気をもって保有銘柄を一旦手放すことでしょう。
調子に乗って他人を馬鹿にすることではありません(どうせ後で恥かくんだから)。買い増しなどは論外中の論外ですよ。
そこは一度冷静になり、(今はどんな状況なのか?)と相場の声に耳を傾けなければなりません。
アホールドを貫き通す場合の心構え
もちろん、そんなの御構い無しにひたすらバイ&ホールドに徹するのもアリでしょう。
そこは個人の自由だ。己が正しいと思うのであれば、是非ともやっていただきたい。
しかしながら、繰り返しますが、最高の銘柄でも率いられないような相場を「くたばりかけの老犬」が引っ張るのは不可能である、ということだけは理解していただきたい。
そしてトレンドの機微をシカトする愚か者には「大幅な含み損」という神罰の光が下ることだけは、肝に銘じておくことです。
株式投資において重要なのは、相場の声に素直に耳を傾け、自分が今何をしているのかをキチンと理解することです。
そこさえわきまえてるなら、僕から言うことは何もありません。
PS.有料noteを更新しました。
「株式投資で儲けたければ騰がる銘柄を素直に買え」ってことをとことん述べています。
あわせて、その選択方法なども詳しく書いてますので、現在の投資手法に疑問をおもちの方は是非とも参考にしていただきたい。価値のない記事に値段はつけません。