曹操の『唯才是挙』は究極の強者礼賛。安易に実力主義を語る奴はこれ読んだら黙ってね。

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最近の世の中、実力主義マンセーな風潮がありますよね。

 

経営者の中には「実力のない者は去れ」などと日々ドヤ顔で叫ぶ方も多くいらっしゃるし、下を見れば、木っ端な管理職までもが同じように叫んでます。

 

気持ちはなんとなくわかりますよ。今の組織というか日本社会には、無能な人間を養う余裕がなくなってきたのも事実です。

 

だからといって、「実力さえあれば全てが肯定される」というような風潮には、ちょっと待てと言いいたい。単に、あんたらに人を雇う余裕がないだけでしょうが。実力主義を人減らしの口実にしてはいけない。

 

そもそも、偉そうな当の本人に限って、実はたいしたことないんですよね。「ウチは実力主義だから!」と叫ぶことで、己も実力者側に立った気になってるのか? 悲しいな。

 

彼らはよく言う。実力主義社会こそあるべき姿だと。当前の資本主義的価値観がやっと日本にも浸透してきたと。はい、

 

大いなる勘違いです。

 

蒼天航路

13年ほど前でしょうか。当時学生だった僕は『蒼天航路』というマンガに夢中でした。有名なのでご存知の方も多いと思います。みなさんが想像する三国志のイメージとはかけ離れた、とてもクセの強い三国志マンガです。

 

従来の三国志って、蜀側の視点から描かれたものばかりで、劉備玄徳や孔明があまりにも美化され過ぎですね。ウソくさすぎてシラケます。

 

「蒼天航路」は全く違った。

 

ストーリー構成は忠実に史実に沿わせているものの、キャラがブッ飛んでるという、これが同じストーリーなのか!?と思わず息を飲む内容です。

 

「唯才是挙」という言葉を知ったのは、この蒼天航路がキッカケでした。

 

史上並ぶもののない英雄とまで称される曹孟徳と、彼が発した『唯才是挙』。究極の実力主義社会を知りたければ、この2つを理解することで、どんなものかが自ずと見えてくるはず。

 

『唯才是挙』こそ実力主義社会の究極の姿

建安15年(210年) 曹操孟徳は「求賢令」をブチ上げる。

 

『唯才是挙』とはこの「求賢令」の中の一文です。

 

曹操という人間をあらわす言葉として、この『唯才是挙』以上のものはないでしょう。たったこの4文字が曹操という人間の全てを物語っている。

 

その言わんとするところはシンプルで、

 

国家が必要とする人物は才ある者のみ。才能や能力を示せるならば、それ以外のことは一切不問とする。

 

犯罪者であろうが、底辺の出自であろうが、人格破綻者であろうとも問題ない。才能や能力があれば取り立てる。

 

野に眠る才能を漏らせば、担当の役人は厳罰に処す。また、才あるにも関わらず求めに応じない者も厳罰に処す。

 

曹操の強烈な人間性がよくあらわれていますね。

 

そして、曹操の求めた才は軍事や政治に限ったものではありませんでした。詩文など芸術分野における才、医学の才、物作りの才や料理の才などなど実に多くの分野に及んだようです。

 

才能を見落とした官僚には厳罰(死)を加えたということから、曹操の本気度がいかほどのものだったかがよくわかります。

 

当時の中国社会は猛反発・大混乱

しかしながら、当時の中国社会は儒学一色。儒学社会とは才能よりも人徳や礼節が非常に重んじられる社会。今の日本とよく似ている。

 

曹操の求賢令は儒学思想に真っ向から反するものです。政治の中枢には儒者も多くいたため、混乱も大きかったようです。両者のイデオロギーは対立し、その争いは行き着くところまで行き着きます。

 

古くから曹操に仕えてきた重臣の荀彧ですら、筋金入りの儒者であったがために自害にまで追い込まれている。

 

麻沸散という世界初の麻酔の発明で有名な医師の華佗も、秘伝の医術を出し惜しみしたため獄死している。

 

この「唯才是挙」が、当時の中国社会にとってどれほどの劇薬だったかが伺われます。まさに、社会を根底から揺るがすほどの破壊的価値観。当時の儒者=既得権益層を震え上がらせるには十分だったようです。

 

なぜ曹操はこれほどまで才能に執着したのか

もちろん、国力の増強のためではありましょう。

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当時の中国社会は、国力の増強を優先するべき世界、いわば乱世です。国力が維持できなければ国は即滅ぶ。

 

その国力こそは軍事力と政治力に懸かっているのですが、システム化された現代とは違い、当時は一個人の能力に寄る部分が大きい。曹操がここまで一個人の才を重視したのも、当たり前であるといえましょう。

 

ところが、当時の中国社会は家柄や人格が重視される社会システムでした。家柄と才能が一致するのなら何ら問題はないが、現実は違います。家柄しか取り柄のない無能な輩ばかりが取り立てられる。こうした矛盾がスパイラルのように繰り返される社会でした。この点も、今の日本とよく似てます。

 

そういった負のスパイラルが続けば、国が滅びに向かうかもしれない。曹操にはそういった危機感があったでしょう。

 

曹操は人間が好きだったのかもしれない

では、富国強兵にばかり熱心だったのかといえば、それは違います国力を増強するのであれば、政治や軍事面に才能ある者を探せばいいはず。

 

ところが曹操は、芸術や料理といった分野に至るまで貪欲に才能をかき集めていました。これは一体どういうことか?

 

おそらく曹操は、人のもつ個性や才能が好きでたまらなかったのではないでしょうか。あらゆる分野の才人をかき集めようとしたその姿勢、いかに人に対する興味が深かったかの裏返しでもありましょう。

 

一方で、才能の無い者に対しては極めて冷酷だったようです。才無き者は、我が子ですら名前も覚えなかったといいます。

 

人の才能を見出し、その才能を余すところなく発揮させ、それを利用する、という点については曹操に並ぶものはない。迷信だらけの当時において、1800年も前に曹操がこれほど合理的で現実的な価値観をもっていたのは驚くばかりです。

 

 

現代人ですら曹操を克服できない

「才ある者を取り立てるのに、一切のしがらみは不要」

 

日本社会がこの価値観を取り入れたことは、これまで一度もありません。

 

当然かなと。

 

日本には、弱者同士がスクラムを組み、強者から徹底的に身を守るという価値観があります。これが骨の髄まで染み込んでる。唯才是挙なんて、日本社会には絶対に馴染まないんですよ。実力主義なんてのは口先だけ。なんとなくカッコいいから言ってるだけです。

 

真の実力主義社会を目指すということは、ごく少数の強者が全てを手に入れ、圧倒的多数の弱者からは持てるものまでをも奪い去るってことなんですよ? 日本で本気でそれやれば、干されるか袋叩きにあうかのどちらかでしょうね。

 

それに、組織内で仕事ができるといっても、それだけで実力者にはなりませんね。ちょっとばかり使い物になるだけか。とりあえず、曹操の基準からいえば、あなた方も才なき者に変わりないから。

 

『唯才是挙』を唯一体現する国

ところで、『唯才是挙』を限りなく体現してる国がある。

 

それは、アメリカです。

 

アメリカは金になるなら何でもする国です。そこに薄い道徳観念などありません。必要とあらば、どんな手段でも躊躇なく実行する、非情なほどに合理的な国です。

 

どんなに胡散臭い輩だろうが、人種が違おうが、才能があり金になるならどんどん英雄化します。天才が持てる才能を如何なく発揮できる環境もアメリカをおいて他にはありません。

 

反面、才能に乏しい者は全てをむしり取られるという過酷な点も忘れてはいけません。アメリカと曹操って、とことん共通してますね。

 

世界で唯一、「唯才是挙」を体現する国・USA

 

こんな国に、普通の国が勝てるわけがないんですよね。今後も、アメリカが世界最強国家として世界に君臨するでしょうね。

 

とりあえず、日本には無理ですね。

 

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プロフィール


管理人の伴です。

公務員でありながら公務員をこよなく嫌う社会不適合者。

ワーキングプア脱出のため、アレコレ考え実践しており、守備範囲は主に株式投資はじめお金に関すること。

若干貧しく育ったためか貧困問題にはやたらと敏感。コンプレックスの裏返しか。

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