個別銘柄分析

IBMの決算は良かった。 改めて、 IBMのビジネスなどを深掘りしてみたい。

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まずは日経新聞に対し、ふざけるなと言いたい。

米IBM、見えぬ未来 ロメッティ体制 減収5年半
 

IBMの2017年3Qの決算は良かったのです。

売上高・EPSともにアナリスト予想を上回ったことで、市場からは高評価をうけています。

EPSは予想3,28ドルに対し3.30ドル。売上高は予想186億ドルに対し192億ドルと、IBMとしては久しぶりの素晴らしい決算でした。当然ながら株価も前日比9%吹き上がっています。

 

かつてはメインフレームとハードウェアで隆盛を誇り、「ビッグ・ブルー(優良)」とまで賞賛されたIBM。

しかしながら現在では、21四半期連続減収と利益低迷のジレンマから抜け出せておらず、「レガシー(負の遺産)ビジネス」などと市場からも酷評され、株価も低迷状態が続いています。

さらには、ウォーレン・バフェット御大が大量に売却したとのアナウンス以降、日本においても IBMはクソ銘柄に認定されている。

が、それでもバークシャー・ハザウェイのポートフォリオを見るとその保有数はおよそ5000万株。バフェットが今後保有するか減らすかはわかりませんが、いずれにせよバフェット御大はいまだ IBMの大株主であることを忘れてはいけないでしょう。

そもそもIBMは一体なにをやっているのか。今回は、 IBMという企業を深掘りしてみたいと思います。

ワトソンを主軸としたビジネス

「ThinkPad」PCが現在Lenovo製であるように、2000年以降、IBMは以前までのハードウェア部門をことごとく分社化し売却してきました。当時から残っているのは、メインフレーム事業のみ。

かつての官僚的・保守的・傲慢であった頃とは違い、 現在のIBMは、顧客のニーズを見据えたITサービスをビジネスの根幹としています。特に人工知能の「Watson(ワトソン)」を柱とするCognitive Solution(コグニティブ・ソリューション)部門の成長は良好で、今やIBMの総売上の22%を占めるに至っています。

かつてのハコモノ売りの面影はありません。現在のIBMは、完全なるITコンサルティング・サービス企業に変貌しているのです。

 

医療現場におけるワトソンの貢献

ワトソンの活躍は、

・がん治療
・糖尿病治療
・獣医

の医療現場において特にめざましく、この分野こそIBM側がもっとも自信を持つ分野であります。

過去のさまざまな症例をビッグデータ化し、症例に合わせて導き出された情報を容易に入手できるということで、医療現場の適切な治療に貢献しております。

同じ作業でも、以前なら徹夜しても不可能であったものが、ワトソンを使うことで大幅な時間短縮がはかれるようになったそうです。

 

さまざまな産業を変えるワトソン

ワトソンのサービス範囲は医療だけではありません。建設現場や自動車分野(GMやBMWもWatsonを使っている)においても大いに活用されているほか、

ミュージックにおいても数多の曲の合成を可能とし、作曲家のインスピレーションに貢献しています。

シェフからバーテンダーに至るまで料理現場での貢献度も高く、多様なレシピの提案や多くのフレーバーをミックスさせることにも成功しているそうです。

セキュリティ分野においても、1日に350億件のセキュリティ・イベントを監視することが可能で、かつサイバー攻撃への対策にもワトソンは力を発揮することができるといわれています。

2015年にはワトソン金融サービスが開始されました。その稼働をより強化するため、 IBMは積極的な企業買収を行なっています。(投資キャッシュフローが増えてるのはそのためかも)

そのほかファッション業界や教育現場など、とにかくワトソン・サービスは非常に多岐にわたる分野で有効活用が進んでいるのです。

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つまり、現在のIBMのビジネスは社会のIoT化の最前線にあるということです。

 

クラウド事業とブロックチェーン・プラットフォーム

ビジネス面におけるもう一つの主軸は、IBM独自のクラウドを基盤としたブロックチェーン・プラットフォームにあります。

ブロックチェーンと聞けば仮想通貨を連想する人が多いでしょうが、この技術が応用できるのはなにも金融分野だけに限らず、物の調達においてもブロックチェーンは極めて有用です。

IBMのブロックチェーン・プラットフォームを利用すれば、世界中のサプライヤーを管理することが可能となり、品質に問題があればそのサプライヤーを容易に特定できるため、食品汚染という問題を容易に解決できるというわけです。

現在では、世界的な小売業者の80%がIBMのブロックチェーン・ソリューションを搭載しており、その中には、世界最大のスーパーマーケット、ウォルマートも名を連ねています。

 

なぜ、21四半期も減収が続いたのか?

というように、IBMのビジネスはとても社会的意義のあるものだと言えるでしょう。役に立たないものは淘汰されるのが資本主義の常なのであれば、これほど人類への貢献度の高いビジネスが世界から受け入れられないわけがありません。

にもかかわらず、21四半期連続減収とはどういうことか?

公式発表では、「ビジネスモデルの移行に伴う減収と通貨ベースによる減収」と簡単にしか述べられていません。現状は、北米・ラテンアメリカ・欧州・ロシア・アジア、おおよそ全ての地域で減収に見舞われている。

よく言われるのが、クラウド・ビジネスは熾烈な戦いでありアマゾン、グーグル、マイクロソフト、アップルなど(強力な面々)と競合してしまうため、うまく収益に繋げられない。

そういうのもあるでしょう。

ビジネスモデルを変えすぎたのが影響してか、自慢のコンサルティングの営業のほうもあまり上手くいっていないようです。

 

IBMの今後の見通しは?

見通しについては、だいたいどこの企業も強気なんですが、 IBMも例に漏れず、

「IBMのコグニティブ・ソリューションとクラウド・プラットフォームは、通常のサービス企業ではなし得ないほどの価値がある。」

「同社の戦略、投資、行動はすべて、長期的なパフォーマンスを最適化することを目的としている。長期的な見通しは、同社が技術、ビジネス、世界経済の大きな転換を利用できる立場にあることを保証する。」

とあります。

CEOのジニ(バージニア)・ロメッティ氏も、「IBMのビジネスを理解するには、長い時間が必要です。」と強気に言ってる。

 

結局 IBMへの投資はアリなのか?

確かに2017年3Qの決算は良かった。問題は、今後持続できるかどうかでしょう。

売上高・EPSともにアナリスト予想を超えていたといっても、前年同期比ではどっこいどっこいなんですよ。上がったわけではありません。そもそもIBMの場合、EPSは上がって当たり前です。あれだけ自社株買いしてるのだから、むしろ上がらない方がおかしい。

個人的には、今後上げるべきは売上高だと考えています。このままだだ下がりなのは、非常によろしくない。利益率がどうの以前に、ビジネスである以上は売れてなんぼなのだから。

ただ、キャッシュフローは潤沢です。営業キャッシュフローマージンは常に20%前後をキープしており、儲かるビジネスをしているのがよくわかる。

個人的には、高い志のある企業だと思っています。ビジネスモデルも素晴らしい。僕自身もIBM株を長期保有前提で$146、45株保有しており、今後の業績回復に期待する一人であります。業績も株価も、ここらで底を打ったと信じたい。

 

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若干貧しく育ったためか貧困問題にはやたらと敏感。コンプレックスの裏返しか。

 
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