
最近、私の周囲には結婚する人が多く、おめでたい話が尽きない。結婚に関しては実におめでたいことだ。今後とも幸せになってもらいたいと切に願っている。
ただ、モノ申したいことが一点。
みなさん、結婚指輪の選び方、
ちょいとテキトー過ぎやしませんかね?
こんにちわ、ブロガーの伴です。
殺伐とした人生に、癒しのひと時を
指輪をはじめとした貴金属類には人を癒すパワーがある。
今回は指輪に関するウンチク書いてみます。
男にとっちゃ、指輪を買う機会なんて結婚する時くらいしかないはずだ。おそらく一生に一度しかない(再婚は別)。女性とて、貴金属ジュエリー愛好家でない限り、指輪を買う機会なんてそうそうないはずだ。
ジュエリーってのは女性の専売特許で、男性からすればそれほど関心が向かないシロモノだ。実際、指輪に無頓着な男は多い。てゆうか指輪に関心ある男なんて皆無に近い。現に、私自身、指輪に拘る男なんて自分以外に会ったことがない。
そもそも関心がないから、しゃあなしにテキトーに安いのを選ぶってか?結婚時に相手に贈るのが儀式化されたモノだから、テキトーに安いのを選ぶってか?
違う、逆だ逆。
一生に一度しか買う機会がないからこそ、妥協せずに良いモノ買うべきだ。一生に一度しか買わないってことは、そりゃ紛れもなく一生モノだ。だったら、キチンと調べ上げて納得のいく買い物をしようじゃないか。
それに、結婚指輪といえば(キチンとしたモノならば)少なく見積もっても二人分で30万以上はするはず。ドケチなカップルで安物の指輪で済ませたとしても、二人分で10万円以上は払ってるはずだ。いずれにせよ、決して安くはない買い物だ。だったらケチケチせず奮発して、良いモノ選んどこうじゃないか。
Contents
鋳造製法と鍛造製法の違い比較。あなたはどちらを選ぶ?
みなさんが指輪をテキトーに選んじゃいけない理由、
それは耐久性だ。
耐久性の弱い指輪を身につけていると、当然、数年のうちに指輪は経年劣化してしまう。指輪の経年劣化とは、ひん曲がるってことだ。わかりやすいよな。
例えば、身の回りにいる身だしなみに無頓着で冴えないオジサンたち、そしてそのオジサンたちがつけてる指輪。試しにそれを見せてもらえばいい。円形ではなく楕円形か、酷ければ三角に近い形にひん曲がっているのがよくわかるはず。そのひん曲がった見苦しさ、それがクソな指輪ってわけだ。
先に断っておくが、指輪に関しては「耐久性が無い(ひん曲がりやすい)=品質が悪い」というわけではない。指輪の素材としてはプラチナ・ゴールド・シルバーが一般的だが、素材の純度が高まれば高まるほど指輪は柔らかくなるんだ。100%の純金なんて、噛めば歯形がつくくらいだからね。
それじゃあ使用に耐えないってことで、強度を上げる加工が施される。その加工こそが、パラジウム・銅・ニッケルなど他の金属を混ぜて合金にすることなんだ。そして、その合金化こそが製品の強度を上げていく。
余談になるが、その含有物の割合に応じて貴金属は色が変化する。イエローゴールドやピンクゴールド・ホワイトゴールドってな具合にね。
合金化すれば硬くなるから、それで話は終わりかというと、まだ先がある。
そこからの製法が、耐久性の高い指輪とそうじゃない指輪との分岐点となるんだ。
指輪の鋳造製法ってなに?
指輪には『鋳造製法』と『鍛造製法』という2つの製法がある。まず『鋳造製法』についてみてみよう。
鋳造製法とは、超簡単に言うと、型枠の中にドロドロの金属を流し込んで指輪を作る方法だ。
これって、メチャクチャ簡単な製法だと思わないか? だって、型枠さえ造り込んでおけば、あとはドロドロに溶かした金属の液体を流し込めばいいだけなんだからな。
安物の指輪は、おおよそ全てこの鋳造製法で作られている。
安っぽい製法に思えるかもしれないが、鋳造製法にも良い点はある。それは、何と言っても、デザイン性の自由度が高いってことだな。最初の型枠を好きなデザインにしとけばいいだけの話だからね。
安物でなくとも、やたらと凝ったデザインの指輪なんかは、この鋳造製法で作られているんだ。
指輪の鍛造製法ってなに?
鍛造製法ってのは、読んで字のごとく、金属を鍛え上げて造る製法だ。
赤く熱された金属の塊を、ハンマーとかでブッ叩いて圧縮していく。そうして高密度に圧縮された塊を、曲げることによって指輪を形作っていく。イメージとしちゃ、こんな感じ。
ブッ叩いて高密度に圧縮されるってことは、当然、鋳造に比べれば耐久性は段違いだ。なんとなくイメージつくだろ?
鋳造製法では、ドロドロに溶けた金属を流し込むだけなんで、金属の中に「ス」と呼ばれる微細な空包をたくさん含んでしまう。この「ス」が製品を柔らかくさせ耐久性を下げる原因なんだが、鍛造製法ではブッ叩いて圧縮するため、この「ス」が全てはじき出され高密度化する。鍛造製法の指輪が硬くて耐久性が高い理由がこれなんだ。
ただし、この製法にもデメリットはある。
鋳造製法に比べ手間暇かかる分、当然コストは高くつく。後で紹介するが、鍛造製法を謳う各種メーカーの値段設定は、どれもこれも少々お高めだ。
デメリットはもう一つ。鍛造製法にはデザインの自由度がないってことだな。ブッ叩いて仕上げなきゃいけないから、派手なデザインなど追求できるわけがない。見ればわかるが、どれもこれもシンプルなデザインばかりだ。
鍛造製法を売るオススメの指輪ブランドの紹介

指輪は耐久性あってなんぼだ。
どんなにデザイン性が高く、どんなに美しい指輪でも、曲がってしまえば価値は無い。楕円形に曲がってる様を見れば、誰しもゲンナリするはずだ。
別に気にしない、だって? いや、気にしてくれよ。
まぁ、博物館みたいに家で飾っておくだけならいいだろうが、それじゃ空しいだろ。指輪ってのは身に着けてなんぼだ。
ここで、ハッキリ結論を言おう。
私は、鍛造製法で作られた指輪こそが、一生モノにふさわしく価値ある指輪だと思っている。
ここでは、鍛造製法を謳う代表的なブランドを挙げてみたい。
クリスチャン・バウアー
『クリスチャン・バウアー』はドイツを代表する世界的な指輪メーカーだ。カッコいいブランド名だな。名前を聞くだけで妙に説得力を感じるのはなぜだろう?
歴史も古く、創業は19世紀にまで遡る。
独自の鍛造技術をもっており、その技術は指輪だけでなく車の部品にまでも活かされている。主にベンツやBMWのパーツ製造も手がけているようだ。
WEBサイトはこちら CHRISTIAN BAUER
見てもらえばわかるが、とても洗練されたデザインの指輪を製造している。
コンビがお得意なのかな? ワンポイントのダイヤがいぶし銀な雰囲気を与えている。
女性的というよりも、どちらかといえば男性的な雰囲気を持つ指輪だ。ダンディーなライフスタイルを体現したい男にはピッタリな指輪といえよう。
フラー・ジャコー
『フラー・ジャコー』はスイスを代表する世界的なジュエリーブランドだ。
WEBサイトはこちら Furrer-Jacot
創業は『クリスチャン・バウアー』と同じく19世紀まで遡り、歴史あるジュエリーメーカーである。私の保有するIWC時計と同じく、ドイツ国境に近いスイス・シャフハウゼンに本拠地を構えている。ジュエリーメーカーといい高級時計メーカーといい、どうやらシャフハウゼンという地域は骨の髄まで職人気質の塊のようだ。モノ作り大国という名で売ってるどこぞの国も見習ってほしいもんだ。
スイス・メイドを謳っているとおり、その品質には疑う余地はない。当然、鍛造製法一筋だ。
『フラー・ジャコー』の指輪は『クリスチャン・バウアー』とは違い女性的な、優しくやわらかな雰囲気を醸し出している。
デザイン的には男性の興味を引くのは難しいとは思うが、女性であれば、そのうっとりするほどの気品に虜になるはずだ。ただし、男性でも、実際に手に取り指にはめてみればその質感と鍛造製法らしいズッシリとした重量感に思わずうなるはず。現に私がそうだったからね。
ニーシング
私が最もおススメする指輪メーカーが『ニーシング』だ。
『ニーシング』はドイツの至宝とも言われている。大げさでもなんでもなくて、その技術力は他のブランドを圧倒している。当然、製品のほぼ全ては鍛造製法だ。
WEBサイトはこちら NIESSING
実際に私が身に着けている指輪も『ニーシング』のマリッジリングだ。


何の変哲もない指輪に見えるかい? 仕方がない。一番シンプルなタイプのマリッジリングだからね。色はサンドゴールド、表面は『ハンマーブロウ』という小さなハンマーで叩かれたような装飾が施されている。もっとも、今は表面が削られ過ぎたためよくわからないけどね。
身に着けて約8年になるが、買った当時と形状は全く変わっていない。まさに、鍛造製法ブラボーといったところだな。
でも、残念ながら『ニーシング』の真髄はマリッジリングにはないのだ。
このブランドの凄さを語りだすと、とても長くなってしまうので、次回に回すとしよう。
大変申し訳ないが、あまり長すぎてもみんなの集中力が続かないからね。
まとめ
ってことで、『ニーシング』について熱く語るのは次回に回したいと思う。
今回言いたかったのは、指輪を選ぶなら鋳造ではなく鍛造を選ぼうってことだ。
あまり気にせず、いかにも鋳造で安っぽい指輪を買ってしまったって方。嫁さんのために買い直すってのも、選択肢としちゃ十分アリだと思うよ。