心身のリフレッシュのため、月に2日間、映画を3本ほど立て続けに見る日をもうけている。
缶ビール片手に、デカいスクリーンで貪るように映画を見る。この時間こそが僕にとっては、クソ仕事で腐った精神を浄化できる唯一の「至福」なんである。
しかしながら、いくらリフレッシュできるとはいえ、月に6〜10本も映画を見てると嫌でも目が肥えてしまうわけで、ここ最近は見る映画どれもが過去の作品と似たようなパターンで、結局は「過去のコンテンツの焼き直し」に過ぎないと考えるようになってた。
心の底から感動を覚えるとか、忘れられないほどの衝撃を受けるようなコンテンツはここ最近記憶にない。
などと自惚れてた矢先、
とんでもないのを見つけてしまった。
『パージ』
製作されたのは2013年、日本公開は2015年と比較的新しい映画だ。ジャンルはホラーだが、ホラーというよりもバイオレンス要素のほうが強い。
内容は十分にエグい。
この『パージ』という映画、公開当時からかなりのヒットを飛ばしているようで、翌年の2014年には『パージ・アナーキー』、2016年には『パージ:大統領令』と次々続編が公開されている。3作品全てを手がけたのは、ジェームズ・デモナコという監督だ。
僕は3作品全て見た。
通常、映画はシリーズ化されると後の作品は劣化する場合が多いのだが、この『パージ』シリーズはどれもこれもがヤバいレベルに仕上がっている。『パージ・アナーキー』・『パージ:大統領令』ともに1作目に見劣りしない出来栄えだ。
言っとくが、銃ぶっ放して終わりの映画じゃない。
ストーリーには「白人至上主義」などの強烈な人種差別や、人の内面に潜む「強烈な悪意」がふんだんに且つ生々しく盛り込まれている。怖いだけじゃなく「考えさせられる」ディープな内容だ。
今回は、この『パージ』という映画を紹介しようと思う。知名度のある作品なので、既に見た人もいるだろう。でもまだ見てない人には、是非とも見てもらいたい。
そう、これは僕からの「クリスマス・プレゼント」だ。もっとも視聴代を払うのはあなた自身ではあるが。
THE PURGE
これはテストではありません。
緊急報道システムがアメリカ合衆国政府の認可を受け、『パージ』の開始を宣誓します。
『パージ』の期間中、クラス4以下の武器の使用が認められます。それ以外の武器の使用は禁止です。
ランク10までの政府の要人は『パージ』の対象外とされ、攻撃は違法です。
サイレンが鳴った後は、殺人を含むすべての犯罪が「12時間」許容されます。
警察・消防・救急サービスは、明日の午前7時の『パージ』終了まで使用することができません。
新しい建国の父と、生まれ変わったアメリカに祝福あれ。神がともにありますよう。
引用元:パージ
その放送直後、不気味なサイレンとともに、『パージ』という名の合法的な『粛清タイム』が開始される。
『パージ』とは何か?
合衆国政府は、毎年3月21日に限り、アメリカ国内においては如何なる犯罪行為も黙認するとした。その日に限っては、暴行・殺人を含むありとあらゆる暴力行為・残虐行為を一切不問にすると。
こんな非人道的行為を助長するようなものを、一体なぜアメリカ政府は合法化したのか?
1.高すぎる失業率
2.増え続ける犯罪発生件数
3.貧困層の爆発的増加
4.膨れ上がる社会保障費
これらの難問を一気に帳消しにしたいからだ。
主たる原因たる貧困層を一掃すれば、国家を悩ます上記4つの難問は難なくクリアできると。そして、貧困層以外のクラスタ(主に富裕層)は平穏で豊かに生きられる。アメリカ政府はそう判断した。
「殺戮」を合法化し、社会のお荷物を一掃する。
これが『パージ』である。「新しい建国の父と、生まれ変わったアメリカに祝福あれ。」というのは、そういう意味なのである。貧困層を「掃除」するごとに、アメリカ社会はより良いものになっていくのだと。
全体を救うためには、少数の犠牲も厭わない。
いかにもアメリカらしい考え方だ。もちろんフィクションだが、「功利主義」のアメリカなら現実にやりかねない。そう思ってしまうのは僕だけじゃないはずだ。
ネタバレになるのでこれ以上は語らないが、この「さわり」だけでも、十分にイカれた内容であるのがおわかりいただけると思う。
親切で善良だった隣人が、日頃の憎しみを解き放ち「獣=パージャー」と化す様は、正直笑えない。性善説でしか人を語れぬ日本人には、衝撃的な内容だと思う。
普段恋愛ドラマや「コウノドリ先生」しか見てないような人は、ある程度覚悟して見たほうがいい。
『パージ』を視聴するには、ネットフリックスをおすすめする
僕は動画配信サービスには金を惜しまない。現に僕が契約してるのは、
・Netflix(月額950円)
・Hulu(月額933円)
・amazonプライムビデオ(年額3,900円)
・dTV(月額500円)
の4種類にも及ぶ。
どれか一つに絞ることはできない。それぞれのサービスでしか見れない動画(映画に限らず海外ドラマやアニメなど)があるからだ。
残念ながらHulu(フールー)では、『パージ』シリーズは配信されていない。
dTVでも見放題サービスには入っていない。見れるには見れるが500円の月額料金とは別にレンタル料金がかかってしまう。
amazonプライムビデオでは、なぜか3作目の『パージ:大統領令』だけがプライム会員限定配信となっている。『パージ』と『パージ・アナーキー』を見るには、dTV同様別途レンタル料金がかかる。
もっとも、3作目だけを見たいのであればamazonプライムビデオでも十分だが。
現時点(2017年12月)で『パージ』シリーズを全て網羅してるのは、Netflix(ネットフリックス)だけだ。ネットフリックスを契約すれば、月額950円で『パージ』シリーズは見放題となる。
映画はテレビ画面で見るのがいい
映画をスマホ画面で見ちゃいけない、なんてことはない。僕は「iPhone 8 plus」なので、別にこれだけでもストレスなく見られる。タブレット端末をお持ちであれば尚更言うことはない。
それでも、映画は大画面で見るべきだと僕は思う。スクリーンが大きければ大きいほど、映画の世界感を肌で感じられるからだ。
動画配信サービスをテレビで見るには、いろいろ方法はあるが、手っ取り早いのが専用のデバイスをもつことだ。
amazonプライムビデオしか見ないのであればファイヤースティックで十分だ。ただし、ファイヤースティックは基本的にアマゾン以外の動画アプリにはほとんど対応していない。Ameba TVやYouTubeには対応してるらしいが、『パージ』を見るにはそれじゃ話にならん。
ネットフリックスなどその他の動画アプリをテレビに映したいのなら、Googleが出してる「Chrome cast(クローム・キャスト)」を持つことをすすめる。

このクローム・キャストは優れもので、ネットフリックス・Hulu・dTVの3つ全てに対応している。映画好きには必須のデバイスといっても過言ではないだろう。
クローム・キャストは他にも「U-NEXT」という有料動画サービスにも対応している。ちなみに、この「U-NEXT」でも『パージ』シリーズは網羅されているらしい。

だが、この「U-NEXT」には問題がある。なんと、エロ動画をも普通に見れてしまうのだ。男性からすればたまらんハナシだが、家族もちには少々気まずいだろう。
このクロームキャストをテレビのHDMI端子にぶっ挿しておけば、あとはボタン一つでスマホアプリとテレビはリンクする。
まさに言うことなしの神デバイスだ。死角はほぼないのであるが、不満を持つ人がいないわけではない。
以前僕のすすめに従い購入された方から、「テレビに映らない」との苦情を受けたことがある。
WiFi環境は普通に要るからね?