人を信じる・何かを信じるには、かなりのパワーが要ります。
思うだけなら、まぁ簡単ですよね。
でも、その決意も三日坊主で終わる場合がほとんど。その当初の高いモチベーションを大抵の人は維持できないと。
早けりゃ翌朝には元に戻っているというね。
とくに努力が成果にあらわれないものには、真剣に取り組めない。継続ができない。
僕がそうです。
こんなもんなんです。人間なんて。
(頑張っても報われないかも?)と思うと、急速にあほらしさが勝り、やる気がなくなる。
特に仕事においては顕著ですね。
たとえば作業的な取り組みであれば、そこそこは頑張れても、成果が見えにくい仕事、未来が不透明なものに対しては、まるで継続できないし、行動すら起こしにくい。
それは「報われる」という確信がもてないから。
確信のないものには、人はなかなか自信をもちにくいのです。
学校教育は「優秀な労働者を育成する」ことに主眼をおいてる、てな話をよく耳にします。
学校教育で身につくのは知識というよりも、「とにかく勉強(=作業)を頑張れば、好成績と高評価で報われる」といった既成概念です。
まじめに取り組んできた人ほど、成果の見える作業的な仕事には粘り強さを出せます。
が、努力が成果に直結しない仕事には極めて脆弱。知恵を絞り・工夫を凝らして何かを生み出すといった「クリエイティブさ」が育っていないからです。
その最たる存在が公務員であります。
そして元公僕たる僕にも、(成果は努力に応じて得られるべきだ)との既成概念がバチバチにありました。
当然ながら、バリバリの営業たる現職においては、そんな概念などカケラもなし。
努力が成果に直結するとか「あって無いようなもの」で、必死でもがこうがゼロの時もありますし、逆に、努力以上の成果を出せる時もあります。
どっちなんだ?と。
転職当初は随分悩まされましたよ。
でも1つだけ確かなことは、アクションのないところに成果は出ないということ。
浮き沈みの激しい現場だからこそ、逆に、常に前向きなアクションを起こし続けなければなりません。
成果がどうとか、とりあえずおいとく。目の前の取り組みに集中する。
今でこそ改心しましたが、そんな極めてグレーなところが、転職当初の僕にはなかなか受け入れることができませんでした。
白黒はっきりしない仕事内容に、とてつもない不安を感じたのは、これまでゼロからイチを生み出す経験がなかったからでしょう。
「ゼロから価値を生み出す類の取り組み」ってのは、ほぼほぼグレーな分野にあり、
そうした「生産性のある分野」ってのは、とにかくしんどい。だから皆さん避けて通るわけです。
ということが転職後身にしみて分かりました。
「お金を集める」には、努力がきちんと実るといった単純なものではないのだと。むしろ、何をやってるのかわからない期間のほうが圧倒的に多い。
心折れますね。
それでも成果を出したい!出すためには、不透明だろうが何だろうが、未来を信じ抜く「意志の強さ」が必要なのです。
人間関係
意志の強さや器といったものは、特に人間関係において顕著に現れますね。
「他人を信じ抜く」のはすごく難しい。
特に相手に自分の命運を託すとなれば、その相手が「心の底から信じられる人」でなければ到底無理でしょう。
たとえ夫婦間であっても、それはなかなかに難しく、相手が心の底でどう思ってるかなど、家族とて完璧にはわからない。
浮気や秘密など疑えばキリがないですよね。
人間同士の関係に「100%大丈夫」はありません。
それでも相手を信じる。他人を信じ抜く。
ビジネスパートナーであれば、そこに並々ならぬ決意と信頼があるのがわかります。
夫婦間であれば、並々ならぬ人間性と深い愛情があるのがわかります。
自分を信じられない人に、他人を信じることはできません。自分に対して強い肯定感がなければ、他人を信じることなどできない。
そうしたメンタルの強さこそが、相手に感動を与え、信頼関係を深めることにつながるのです。