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『信用経済へのパラダイムシフト』は妄言か本物かを見極めたい

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『信用経済』という言葉を最近やたらにネットで見かけるのは、おそらくキンコン西野とホリエモンのせいだと個人的に考えています。

『信用経済』とは何かというと、まぁ簡単にいえば、ネット上での影響力を活かすことで稼げるといったような社会のことでしょうか。

もすこし詳しく述べると、大量のフォロワーを抱える個人がその影響力をインターネットを介して振るうことで、集客に結びつけ、サービスを提供するネット環境のことですね。

その最たる例が「クラウドファンディング」であり「VALU」なわけで、これらは「信用経済」の概念が見事に具現化された仕組みといえるでしょう。

で、この『信用経済』という概念のルーツと思われるのがコレなわけですが、⤵︎

 

これを読まずして今のネット社会を語れないんじゃないかってくらい、なかなかに説得力と洗脳力に満ちた書籍であります。

僕自身この本を2回ばかり読んでるんですが、良い悪いはおいといて、とりあえず、わかりやすくまとまってる。

「キンコン西野」といい「イケダハヤト」といい、名だたるインフルエンサーはみなこれを哲学にしてるんじゃないかと。そう思えるくらい、彼らの価値観ってのが的確に書きあらわされてますね。

今回は、今流行りの「信用経済」について、僕なりの私見を述べてみようと思います。

 

パラダイムシフトのサードウェーブ

上記の本の中で岡田氏は、従来の「貨幣経済」は終わりを告げ、そのかわりに「評価経済」という概念が今後の社会の主軸となっていくであろうと述べています。

現在こそ、まさに価値観がゴロリと変わりつつある過渡期であり、今後は極めて大きな「パラダイムシフト(価値観の大変換)」が起こるだろうと。

数世紀に一度レベルの、この巨大潮流はもう誰にも止められないらしい。

このパラダイムシフトってのは、これまでの人類史において何度も起こっており、その度にデカい地殻変動をもたらしてきました。

今回あげる「評価経済」もこのパラダイムシフトに該当しているそうなのですが、それを説明するには、まず過去のパラダイムシフトが社会にどういった変化をもたらしてきたかを述べねばなりません。

 

古代に起こった「農業革命」

人類は、これまで3度、社会の価値観を根底から覆すほどのイノベーションを経験してきました。

最初のパラダイムシフトは『農業革命』

農耕技術の発見により、人類は計画的に作物を収穫する術を身につけ、その日暮らしのリスクまみれだった狩猟生活に幕を下ろすことができました。

同時にそれは、「移動と飢えとの隣り合わせ」が当然とされていた価値観から、「土地に根ざしながら、とりあえずは食っていける」のが当然の価値観への大変換だったといいます。

農業革命以降の人類社会は、土地と農業を基盤とした封建社会へとカスタマイズされることになります。そしてその状態は近代の始まりまで延々と続くことになるのです。

 

18世紀後半の「産業革命」

中世における人類社会の価値観ってのは至極単純で、

1.封建制度
2.非科学的な迷信
3.教会の宗教的支配

以上この3つだけ。これでほぼほぼ説明がつくほどに、中世における人の価値観はどシンプルでした。

が、シンプルといえ、それは現代人がイメージする牧歌的なものでは決してなく、その現状は迷信(妄想)により全てがルール化された陰惨なもの、異論は全て異端とされる「恐怖」に覆われた思考停止な社会でした。邪魔者は魔女狩りで消すとかのアレです。

それは現在の不平不満どころのレベルではなく、生まれてきたことを後悔するほどの壮絶な状況です。宗教が流行ったのは、生きるのがあまりにも辛かったからではないのかと。

 

この陰惨な時代に終止符を打ったのが、18世紀後半にイギリスから起こった人類史における第2のパラダイムシフト『産業革命』です。

産業革命こそ人類史上最大のパラダイムシフトであります。それ以前は耕すか祈るかで1日を終えてた人たちが、次々と「科学的思考」「合理的思考」に目覚めていくわけですから、その衝撃たるやかなりものだったのではないか。

日本でいえば、この産業革命の始まりにあたるのは「黒船来航」あたりでしょうか。ペリー率いる蒸気船団が浦賀に来航した際、当時の日本社会は、理解不能なものへの恐れで大混乱に陥ったようです。

黒船への対抗措置として、大砲の絵描いた布なんかを海岸に並べて威嚇し返そうとしたのは、当時の日本人からすれば極めて大真面目な国防でした。

※黒船のクルーは爆笑してたと思うけど

この黒船来航を境に、極東の日本でさえも欧米の産業革命に飲み込まれ、世界中の価値観が大激変していくわけです。

 

同時にこの『産業革命』は、中世まではあって無きの如しだった「お金」の価値をも変えてしまいます。「貨幣経済」が本格的に始動したのは近代以降の話です。貨幣経済の発達は、やがては資本主義の前身たる「帝国主義」へと人類を駆り立てていきます。

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そういった超巨大イノベーションの連続たるや、当時の人類社会にとってどれほど強烈なものだったかは、現代を生きる僕には想像することができない。

 

「情報革命」

産業革命に端を発した超巨大パラダイムシフトは、その後「帝国主義」を経て「資本主義」へと変貌していくわけですが、

21世紀に入ると今度は、この資本主義にも大きな影響を及ぼすイノベーションが起こりました。

インターネット

インターネットの起源は1960年代ですが、これが加速度的に発達し始めたのは21世紀に入ってからです。特にこの世の仕組みを決定的に変えたのが、アップルの「iPhone」をはじめとするスマートフォンの登場ですね。

スマホを持つ前までは経済活動を行えるのは資本をもつ企業や個人に限られており、個人が得られる情報はテレビや新聞の垂れ流すものが全て。資本のない個人は、雇われることでしか経済活動に参加することができませんでした。

この閉鎖的な状況に風穴を開けたのが先述の「情報革命」で、スマホとPCからネットに容易にアクセスできるようになったこの「環境」が人の価値観を徐々に変化させていきます。

それまでは企業やマスコミに寡占されている経済活動や情報発信に、個人レベルでいとも簡単にアクセスできるようになり、

同時にそれは、稼ぐためには社畜であることが絶対であった価値観から、「べつに雇われなくても、好きなことして生きられる」といったブームを引き起こすことになります。

 

情報革命→評価経済社会

この「情報革命」により、かつての社畜は「ダサいもの」の代表格とされ、滅私奉公なんてダサいマネはやめろと全否定され始めます。

そこで幅を利かせてきたのが、『評価経済(信用経済)』という概念です。

これからは「社会的に高評価を受ける者」が、ネットでお金を稼げる時代であり、それは組織だってやる必要は全くないのだと。

 

お金よりも信用を築け?

『お金よりも信用を築け』というのを最近よく見かけます。一見すれば、もっともらしいことを言ってるように思えるでしょうが、インフルエンサーの主義主張なんてのは、だいたいここに集約されてるわけですよ。

「フリーに稼ぐのが正解」なんてのも、まさにこの『信用経済』という概念が発端です。

特に今の若造は「自分らしく生きたがる」ので、こうした価値観に惹かれる人は多いと思います。

ちなみに高評価といっても、それは基本的にネット上での評価に限定されます。たとえば、ツイッターのフォロワー数が多かったりとか、ブログのアクセスが多かったりとか。

要は、評価経済社会でいうところの評価ってのは、その実、ネット上でどれだけ人気者であるか。それだけなんであります。

とくれば、その分野の強者たるキンコン西野やイケハヤ・はあちゅうが煽るのも当然の流れなわけで、彼らに煽られ、「オレにもできる!」なんて意気込む人も日々現れては消えてることでしょう。

 

じゃあ果たして、この『信用経済』が今後の主流になるのか?といえば、

主流にはならない

ってのが僕の意見であります。

確かにネットビジネスは稼げますよ。でもそれがメジャーになるかといえば、「ならないでしょ」と僕は考えます。

日本人全体の『情報の総量』ってのは限られてるのであります

スマホが国民全体に行き渡った今現在、何かを検索する総時間やSNS眺めたりする時間ってのは、そんな劇的に増えることはないでしょう。

人口が増えれば検索総数も増えますけども、日本の人口はむしろ減ってます。年寄りにググらせろってのも無理がある。

総量が決まっているということは、その中で評価を得るためには、すでにある誰かの評価を奪うしかありません。つまり、『評価経済社会』でいうところの評価を勝ち取るというのは、要は検索トラフィックの奪い合いにすぎないのであります。

たとえば、当ブログの月間アクセス数が2倍の20万PVまで伸びたとすれば、それは他の誰かのアクセスを10万PV分奪ってるにすぎないわけで。

つまり、『評価経済社会』の評価を得る、『信用経済』でいうところの信用を得るというのは、ほかの誰かの評価や信用を奪うという、単なる椅子取りゲームなわけです。

ゼロサムゲーム。限られたパイの奪い合い。

こうしたゼロサムゲームを勝ち抜けるのは、よほど優秀な発信者か、既にある程度の影響力を確立してる人だけです。そして、その手のタイプは極少数派です。

 

興味のある方は、Kindle版なら810円で購入できます。ちなみに、Kindle Unlimitedに登録してる方は無料で読めますんでご注意ください。

 

 

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