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社畜を蔑みフリーランスに憧れる様は、現代版「アンシャン・レジーム」

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昔も今も人間社会に一貫して当てはまること。それは、特権階級による奴隷階級の支配構造であります。

特権とはもちろん、「金」「権力」にほかなりません。彼らは被支配者層から金と権力を吸い上げます。そうすることで得られるもの、それは「自由」です。

つまり、人は自由を享受するために他人の自由を奪っているということです。人類史とはいわば、「自由の奪い合い」の繰り返しに他なりません。

 

この「自由の奪い合い」こそがまさに、過去から連綿と続く人類社会の「理」なのです。

 

戦争の時代においては、暴力によって自由はいとも簡単に奪われてしまいます。平和が訪れたと思えば、今度は金によって自由が制限されてしまう。

そういった自由の奪い合いという「理」が、動乱・平穏関係なく、常に僕らを苦しめる。

いつの時代でも人は常に自由を求めている

人の歴史が自由の奪い合いだというのなら、自由への欲求とは、我々人間にDNAレベルで組み込まれた性なのかもしれません。

「自由」という言葉に抗えない魅力を感じてしまうのも、考えてみれば当然です。

 

多くの人は、その本能に従い「自由」を追い求める。

追い求めた挙句に、最後は「自由」など幻に過ぎないことに気づかされる。

人というのは、悲しい存在なのかもしれません。

 

現代版「アンシャン・レジーム」

 

アンシャン・レジーム

 

アンシャン・レジームとは、フランス革命前、当時絶対王政下であったフランスの政治・社会のありかたのことをいう。

 

ブルボン朝の国王を頂点とし、聖職者である第一身分、貴族である第二身分が特権階級であった。彼らは数の上では少なかったにもかかわらず、国土の大半を領有する封建領主として農民を支配し、免税特権を認められていた。

 

それ以外の大多数の商人や農民などは特権など持っておらず、彼らは第三身分とされていた。

 

特に農民は農奴として重い負担に苦しめられていた。パリなどの都市部においては、第三身分からも徐々に金持ち(ブルジョワ)が現れてきたが、まだまだ力は弱く農民と同じく思い課税に苦しみ、参政権も認められていなかった。

 

参照:世界史の窓

 

 

日本社会においては、これまでは会社員や公務員として勤め上げることが是とされてきました。転職を避け、同じ組織で働き続けることが勝ち組人生の必須条件だったのです。

 

ところが最近では、そういった価値観が覆されようとしています。一昔前までは組織にしがみつくのは賢い行いとされていましたが、今では「社畜」として蔑まれる有様です。

 

こういった蔑みはネット上では特に強烈で、「組織の奴隷」だとか「自ら自由を放棄する思考停止したアホたれども」等々、なかなかにひどい言われようですね。個人ブロガーでも、社畜に対して強烈な批判記事をあげまくる方は非常に多い(僕を含め)。

社畜とは自ら進んで自由をないがしろにする情けない存在であると。現在は、そういった社畜や組織への反発に満ちあふれているというわけです。

 

その反動からか最近では、特定の企業や組織に属さない「フリーランス」という自由な働き方に注目が集まっています。会社で消耗してる場合じゃないぞと。さっさと辞めて、フリーランスになって自由を謳歌しろ!というわけです。

 

これはまさしく、現代版「アンシャン・レジーム」といっても過言ではありません。

 

第三身分は常に不満がたまっている

今も昔も、金も力もない第三身分は不平不満をもっているものですが、この現代版「アンシャン・レジーム」にも当然、不満が出ても仕方のない理由があります。

その理由とは、日本人の「低賃金化」にあります。当たり前ですよね。社畜だろうが何だろうが、お金さえたくさんもらえるなら誰も文句なんて言いません。

 

バブル崩壊以降、日本企業の世界的プレゼンスは低下の一途をたどってきました。当然ながら企業は稼ぐ力を失くし、人を雇う余裕はおろか賃金のベースアップをはかる余裕すらもなくしてしまいました。

おまけに雇用面においてもグローバル化が進行し、人を雇うのに国籍や人種の垣根がなくなってしまうという。日本人だから日本企業に雇われるとは限らなくなったのです。

 

この煽りをモロに受けているのが、今の20代〜30代です。

 

彼らの雇用環境は劣悪です。

楽な労働環境を選べば低賃金を余儀なくされる。高待遇を求めればブラック企業にぶち当たる。最悪なのは、ブラック環境にもかかわらず低賃金というパターン。

 

そんな環境にぶち込まれれば、文句の一つや二つ言いたくなるのは、至極当然でしょう。

 

自由とは金があることが前提

だから、彼らは社畜を捨てて「フリーランス」を目指そうとするのです。組織に属さず、己のスキル一本でサラリーマン以上に稼ぎ倒す「フリーランス」は、彼らの目には英雄にうつるのでしょう。

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「フリーランス」

 

確かに、聞こえのいい言葉ですね。

連想するのは、時間にとらわれない働き方、場所にとらわれない働き方、煩わしい人間関係にとらわれない環境。30代後半、まだまだ若者だと自負する僕からしても、ついつい魂が揺れてしまう。

「オレもフリーランスになろう!」と、多くの若者が気張る気持ちは、とてもよくわかります。

 

しかしながら彼らは、ある大切なことを忘れています。それは、「自由=金」だということ。

今の世の中、金がなきゃ自由になれないんですよ。低所得でも自由がいいだなんて戯言です。

 

あなたは自分の力だけで、今の給料以上の額を継続して稼ぐことができますか?

ほとんどの方が無理なのではないでしょうか。

お金がなければ自由もヘッタクレもないんですよ。確かにフリーランスになれば、時間・場所の制限や人間関係からは解放されましょう。毎朝満員電車のストレスもなくなり、ウザい上司との飲み会からも解放されることでしょう。

 

が、自由になったところで社畜時代よりも所得が下がれば何の意味もありません。社会保険料だって社畜であれば半額で済むものが、フリーになれば全額負担になってしまいます。当然ながら、増えたぶんは自分が払わなければならない。

 

フリーランスとして生活を成り立たせたいのであれば、これまでどおりの生活水準を守りたいのであれば、少なくとも今の給料の1.5倍は自力で稼がなきゃならないでしょう。

大金を稼げたのはすごいことです。しかしながら、それが一時的では話にならない。継続しなきゃ意味がないのです。

 

それがどれほど困難で、どれほどの焦燥感を生み、どれほどストレスになるのか。僕は想像しただけでも嫌になる。

 

現代は資本主義社会だということを忘れてはいけません。

フリーを目指し熱くなるのもいいでしょう。しかしながら、あなた方の望む「自由気ままな生活」とは相応のお金があってこそのものだ、ということに気づくべきでしょう。

 

フリーランスで食ってけるのは一握りの人間だけ

現在は、フリーランスになって月収100万!海外旅行も行き放題!などとうたう人はとても多いですね。

確かに、フリーに働きながら食うに困らないほどのお金を稼いでいる人もいるでしょう。僕自身、何人か会ったことがあります。

 

彼らは、社畜に不満をもつ若者がいかに多いかをよく把握しています。把握しているが故に、自由という言葉がいかに悪魔的な魅力を放つかもよく承知している。そして、自由という言葉がいかにビジネスにつながりやすいかもよく承知しています。

そういった方々をメンターとして仰ぐのも結構なことでしょう。何らかの学びはあるはずです。

 

忘れてはならないのが、あなた方は彼らのようには絶対になれない、ということです。エンターキー1つで数万の金を稼げるのは一部の人間だけなのです。誰も、彼らのマネなどできはしない。

 

それでも努力し続け、自分なりの稼ぐ手段を見出し、晴れてフリーランスになれたとしましょう。しかしながら、稼ぎが月収30万にも満たないのであれば、いずれは行き詰まる可能性が高いです。

 

そもそも、フリーランスはいずれはバブル化するとみています。今の調子でフリーランス人気が続けば、いずれはフリーランスの過当競争が始まることになるでしょう。分母が増えれば仕事の奪い合いが起こるのは当然のことです。そこで勝ち上げって行けるのは本物の強者だけ。おまけに、そっち側に行けるのはごく一握りの人たちだけというね。

 

「アンシャン・レジーム」はフランス革命によって打倒されました。ではその後、当時の第三身分は晴れて自由になれたのでしょうか? 重税を逃れて豊かな生活を享受することができたのでしょうか?

いいえ、自由どころではありませんでした。以前よりも苛烈な恐怖政治と貧困が彼らを苦しめることになるのです。

 

金のないフリーランスは、金のある社畜に劣る

僕自身、これまでブラック企業や社畜に対しかなりの批判記事を書いてきました。そのせいか、「じゃあ、お前はいつまで社畜やるつもりだ?お前自身がフリーになってみせろ。」といった内容の厳しいコメントを頂くこともあります。

 

僕が言いたいことをハッキリさせておきましょう。僕が言いたいのは、とりあえず仕事辞めてフリーランスを目指せ!ということではありません。あくまで本業を続けることが前提です。本業を続けた上で、それ以外に何らかの収入を得ること。これが僕のスタンスです。

 

もちろん、ブラック企業で命を削るくらいなら辞めてしまうのも大アリです。しかしながら、それは安易にフリーランスを目指せということではありません。勇気をもって転職しよう、ということです。

 

今の転職業界は昔と違ってかなり充実しています。リクナビNEXTはじめ、転職エージェントによる手厚いサポートが受けられる転職サイトはたくさんあります。いざとなれば転職先に困ることはないはずです。

 

固定給を絶やしてはいけません。固定給こそが僕らの安全マージンなのです。いくら自由が欲しいといっても、後先考えずにこれをかなぐり捨てるのは正気の沙汰ではありません。たとえ仕事を辞めて自由になれたとしても、金が尽きればその瞬間から自由はなくなります。

 

僕ら社畜にとっての上策、それは、固定給でライフラインを保ちつつ投資や副業でお金を積み上げることなのです。中途半端なフリーランスよりも、サラリーマン投資家の方が絶対に裕福ですよ。

 

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プロフィール

 

 

管理人の伴です。
 

 

公務員でありながら公務員が嫌いな完全社会不適合者。

 

ワーキングプア脱出のため、アレコレ考え実践しています。守備範囲は主に株式投資・経済・社畜論。

 

若干貧しく育ったためか貧困問題にはやたらと敏感。コンプレックスの裏返しか。

 
雑学王を自称してます。
 

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アップル製品、マクドナルド、ドリップコーヒー、クレジットカード、自慢の腕時計、自慢の革靴。

 

【嫌いなもの】
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