現在の有効求人倍率は1.5倍だ。
この倍率は、かのバブル期に迫るほどの高水準である。つまり現在の有効求人倍率はクソ高い。
転職マーケットも、現在「活況」そのもの。東京五輪の影響もあってか、現在の求人需要はここ数年でかなりの盛り上がりをみせている。
まさしく「売り手市場」か。求職者にとってはこの上ない追い風となっているのは間違いない事実だ。
が、勘違いしてはならないのは、こうした「トレンドの恵み」を受けられるのは万人ではないということ。
売り手市場で引く手数多とはいえ、それはあくまで「職務経歴がしっかりしてる方々」にとってであり、
たとえば国家公務員のような「市場価値ゼロな人」までもが、希望の職にやすやすとジョブチェンできる、などとは考えないほうがいい。
特に経歴途絶えて久しい「専業ブロガー」や「専業アフィリエイター」などは、リア充どころか、むしろ「後がない」ことを恐れるべきである。(なんか稼ぎ落ちてきたし、ここらで再就職しよか!)といっても、経歴に空白のある人に需要は無いと思われるので。
でも心配することはない
ブラック公務員として「クソ経歴」を13年も練り上げた僕ですら、なんとかソフトランディングできた。妥協の内定などではなく、一応は、希望通りの職を得ることができたんだから。
とはいえ転職というのは決してぬるいものではなく、人生においては地殻変動に等しい。
長年築き上げた生活基盤をリセットするには、相応の勇気と行動力と不退転の覚悟を絞りだす必要があるし、おまけに多大なリスクをも伴う。大変だ。
躊躇したくなる気持ちはよくわかる。
楽観すぎはたしかに良くない。が、過剰に恐れる必要もないと考える。
というわけで今回は、経歴のクソショボい人が内定を勝ち得るための戦略を述べようと思う。
そこそこボリュームあるけど、本記事を読み終えた頃のあなたは、転職に関して1つの「解」を得ていることだろう。
転職に必要なメンタル
キャリアアップとしての転職は理想形だが、大半の方はそうではないはずだ。
世のオトナは「前向きな転職でなきゃ、仕事変えても上手くいかん」などとしたり顔でドヤるが、
やってもない奴がキレイゴト抜かすなと言いたい。
分別をわきまえた成人男性が、リスクを顧みず「転職」という地殻変動を起こすんだ。
そこにあるのは「現状への強烈な不満」という負のパワーであり、「こんなクソ組織は辞めてやる」との決死の覚悟のあらわれ。
このまま堕落していくのは嫌なんだよ!と。
ポジティブな転職?
結構なことだ。そんなキレイゴトで綺麗にまとまるなら、世の中仕事で悩む奴はいない。
そもそも「キャリアアップのため」などという幸せ者なんざ、少数派もいいとこである。マイノリティの美談をマジョリティに当てはめるのは筋が違うだろといいたい。
くだらないから辞める
大の大人が組織を去る理由なんて、それ以外にないんだよ。
とはいえ、あまりに安易な逃げもよろしくないと考える。
・クソなパフォーマンスしか示さなかった
・多少の責苦にも耐えきれず逃げ出した
その程度の弱者がいくら心機一転したところで、新環境で上手くいくとは思えない。
たとえクソ職務であれ、とことん向き合い・格闘し・なぎ倒す。その上で、これ以上学ぶものは無くなったとの悟りに至る。
新たなスキルが欲しい!と。
唯一ポジティブな動機があるとすれば、そうした境地に達した時だろう。
もちろん、病むくらいならとっとと逃げ出すほうがいいのも事実である。いくらダサかろうが逃げるべきだ。「石の上にも三年」とか悠長なことほざいてる場合ではなく、心がブッ壊れちまったら、それこそ再起に時間がかかるのだから。
が、こと転職活動においては前者のほうが圧倒的に有利であるというのも厳しい現実だ。これは老害ワードなどではなく「世の真理」である。
自分が面接官だとすれば、一体どちらを採用したいか?
言うまでもないよね。
潰しの効かない仕事に携わると、全てが不利になる
速やかに逃げ出す(=辞める)ほうが良い場合は、ほかにもある。
スキルの蓄積が一切ない仕事
ブラックなだけで完全搾取型のクソ労働を「クソ仕事」という。公務員がまさにそれだ。
「クソ仕事」にしがみつくのは論外である。バカはおいといて、そこそこの知能の持ち主なら、必ずやその虚しさに嫌気がさす時がくる。
一時はぐっと堪えられたとしても、一度穿たれた心は元には戻らない。去ることを決意する時は、必ず再び訪れる。
しかしながらいざ決意するにしても、しがみついた期間が長ければ長いほど、今度は劣化しまくった職務経歴が転職の邪魔をすることになる。
「クソ仕事」からは、早めにフェードアウトしてなんぼだ。
ちなみに僕は意固地になってハードワークにまみれるタイプだが、これをマネする必要は全くないよ。
僕は僕でそこに(無理くり)意義を見出したけど、違う見方をすれば、単に貴重な時間を無駄にしただけの大失敗の典型例でもあるからね。
浪費した時間は2度と戻らないし、なにより人生は一度しかない。
もし、あなたが今のクソ仕事を無意味だと感じているなら、そのクソショボい経歴引っさげて、勇気を奮い起こして行動すべきだ。
重要なので繰り返すが、「スキルの蓄積のないクソ仕事」にしがみつくのは非常によろしくない。
それに満足できるのはバカだけである。
長くしがみつけばつくほど職務経歴は劣化し、転職はどんどん不利になっていく。
ショボい職務経歴はアピールにつながらない
面接まで辿り着いたのは2社です。その合否はといえば、
2/2
2社だけで言うのもなんだが、僕の面接通過率は100%だ。
「受けさえすれば必ず採用される」との強い自負は、結果が出る前からあった。
「信じられないもの」や「信じるに値する根拠がないもの」を敢えて信じる、というのは強靭なる意志の力が必要だ。
裏切られるのが怖いがゆえに、
多くの方は「次善策」とかでクッション敷こうとするけど、それやってるうちはまだまだ二流ですよ。
— 伴 (@patoriot82) 2018年4月24日
僕の「総合力とセールストーク」をもってすれば、雇われない理由はないはずだ。
30代後半だけど年齢なんざ関係あるかと。金にならんそのへんのダサ坊を育てるよりも、僕を雇ったほうがコスパが高いに決まってる。
とはいえ、ここまで至るに順風満帆だったわけではなく、こんな僕にも内定に至るまでには結構な労力があった。
書類選考が箸にも棒にも引っかからんというね。
先にも述べたとおり、僕の13年の職務経歴は「国家公務員」としての無価値なブラック労働のみ。それ以前の職歴は風俗店の客引きと場末のバーテンダー(さすがにコレは書いてない)。
はっきりいってゴミである。
普通に考えて、企業側のスクリーニングに引っかかるわけがないのである。確かに僕が採用担当側だとしても、こんなクソな職務経歴に用はないだろう。
現にスカウトが来たのは「松屋フーズ」だけ。
牛丼よそいたいわけではない僕は、クソまみれの職務経歴書を「会いたくなるような文面」に書き換える必要があった。まずは僕に興味をもってもらわなくては話にならん。
が、セールスライティングに関してはある程度のノウハウがあるものの、職務経歴書に関しては僕はズブのど素人だ。
自分で調べるのもいい。が、ググってもロクな情報にぶち当たらず、僕の状況にベストな書き方がよくわからなかった。
専門家に教えを請う必要がある。
請う先として真っ先に思いついたのが、転職エージェントだ。
大半の転職エージェントは役に立たない
「エージェントに教えを請う」といえば聞こえはいいが、大量のアカウントを抱える大手転職サイトが、んなご丁寧なことまでしてくれるわけがない。
はっきり言うが、
「大手の転職サイトはエージェントに任しときゃ安心」ってのは、アフィカスどもの真っ赤な大ウソである。
転職で重要なのは、まずはスカウトされること。応募するのも良いけど弾かれる可能性のほうが高い。
そのスカウトを引き出すためには「職務経歴書と履歴書がいかに的確に書かれているか」だ。全てはここから始まる。
とはいえ、僕の拙い職務経歴ではスクリーニングにかからない。
若干途方に暮れかけていたところに、偶然僕の目に入ったのが、【ワークポート】という転職エージェントだった。
大した期待もせずにアカウント作成したところ、早速「面談をしたいので、是非弊社までお越しください」とのメッセージがくる。おまけに、
先に職務経歴書と履歴書持参のPDF送っといて!
というわけだ。今まで無かった対応に気を良くした僕は、まぁ足運んでもええかな?と。
対面が必須であるワケ
基本冷めてる僕はさしたる期待もせず、淀屋橋にあるワークポート・大阪オフィスに向かった。
そこでの対応は予想以上に素晴らしかった。
まず希望業種や希望の職種を聞かれる。その上で、条件に合致した企業をその場でスクリーニングしてくれる。
単なるスクリーニングじゃなく、僕に可能性のある企業をとことんスクリーニングしてくれるのである。
玉石混交ではあったが、そのうち5社ほどは僕のニーズに合った業務内容である。
決して悪くない。
さらには、僕の職務経歴書に何が足りないかをも徹底的に教えてくれた。
どうにも文章くさくてかなわんと。でも業務内容は豊富ですよねと。じゃあパッと見すぐにわかるように箇条書きがベストだとか云々。
風俗店の客引きはさておき、バー勤務のサービス経験は必ず書いておけとかね。
それでも、まだまだ足らん。
ブラック公務員なら、職歴もっといろいろ捻り出せるでしょ。よく思い出してください!とか云々。
「はい、これでだいたいまとまりました。差し支えなければ、僕がこの手で全て加筆修正してもよろしいでしょうか?」
「完成しましたらアドレスに送付させていただきますので、一度ご確認ください。」
「それでよろしければ、その職務経歴書をもって、御志望される企業様に私のほうから猛烈にプッシュさせていただきます。」
僕の頭によぎったのは、
優秀な男だな!
その申し出に対する返事は、もちろん「YES」である。
最強の職務経歴書
翌日、早速エージェントから僕の職務経歴書が送られてきた。
さっと目を通したが、採用者目線がかなり意識された内容に書き換えられている。
文句のつけどころのない文面である。ボリュームはあるが一文に無駄がなく、超最適化された素晴らしい職務経歴書に仕上がっていた。
「あとは、私のほうから後押しさせていただきますね!」との有難いメッセージも添えてある。
その後は、ワークポート経由でトントン拍子で面接にまで至り、勝つべくして勝つかの如く普通に採用まで至ったわけだが、
残念ながら、その企業からの内定通知は保留のまま終わることになる。
かのブラッシュアップされた職務経歴書を、不義理な僕は他の大手転職サイトにも登録しており、
より惹かれる企業からスカウトが来て、そのまま最終面接を通過したという次第であります。
ごめんエージェントさん。でもすごく感謝してる。
PS.ちなみに面接対に対する僕の意見はこちら⤵︎
面接対策を練習することには意味ないと思うんだ。(重度のコミュ症は別として)
問われる内容を予測して台本を読み上げるようにキレイに答えることに何の意味があるのか。僕が面接官なら、その時点で萎えるな。
結局、問われるのは、
『Who Are You?(おまえは何者か?)』
なんですよ。
— 伴 (@patoriot82) 2018年4月27日
面接に対策なんて要りませんよ。中途採用なら尚更です。
面接でのコミュ力を上げたければ、ダチと話しまくるとかではなく、普段からのビジネス会話に真摯に取り組みましょう。アドリブ力はその積み重ねの賜物であります。
ただ、ワークポートにはガチの面接対策なんてのもあるので、コミュ障だという方は利用してもいいとは思う。