日本人は世界でも特にストレスが多い。
多いどころかストレスにまみれて生きており、それに慣れ過ぎて、むしろストレスがない方が違和感を感じるほどだ。
ストレス過多の理由は唯一つ。
それは、自分に対して正直に生きることが出来ないから。
なぜ、日本人は自分に正直に生きられないのだろう。
笑いたい時に腹の底から笑うことができない。
反論すべき時にきちんと反論できない。
間違ってる事を間違ってると主張ができない。
意味の無い事を無意味だとハッキリ主張できない。
くだらない事をくだらないと堂々と吐き捨てることができない。
やりたい事をやりたいと堂々と主張することが出来ない。
日本人は常に仮面を被って生きている。
(外国人から気持ち悪るがられるのも無理はない)
こんな生き方ではストレスが溜まらない方がどうかしている。
何故こんなことになったのだろう?
日本人個々に甲斐性が無いからだろうか?
そうかもしれないが、そのせいだけではないと思う。
日本社会そのものが、私たちが正直に生きることを許さないのだ。
「本音と建て前は使い分けるのが大人だ。」
「場合によっては自分を押し殺し、組織に尽くすのだ。」
などと日本社会はルールや価値観を押し付ける。
落伍者に対しては一切容赦がなく冷酷だ。
個々のせいというよりも、こういった日本社会の陰惨な体質こそが直接的原因と見るべきなのだ。
そんな社会に生きなければならないのだから、その場にいるだけで誰でも強いストレスを感じるのは当然だ。
それに適応できないとしても自分を落伍者などと過度に卑下する必要はない。
何らかのストレスを抱えてる時点で、皆適応できていない。強がってるだけだ。
しかし、自分を否定する必要はないとはいえ、それで問題が解決するわけじゃない。
たとえ個人が社会の歪みを正そうと叫んだところで封殺されて終いだ。
膨大なストレスという重圧は依然として私たちにのしかかってくる。
そして日本社会は自浄能力を失っているので、もはや変わりようのないところまで来てしまっている。
じゃあ、こんな社会でストレスフリーに近づくにはどうすればいいのか?
『スルースキル』
こんな社会では、自分の立場を有利にしようと頑張れば頑張るほどストレスは比例して増えていく。
自分には社畜や公僕として生きていくしか道はないと決めたならば、この過大なストレスを避けることは出来ないだろう。
避けられないならば、せめて軽減させる必要がある。
ストレスを軽減させる方法とは現状ではたった一つしかない。
『スルースキル』
解決法はコレしかない。
ストレス耐性を身に付けてストレスに強くなる、などとは間違っても考えない方が良い。
それは単なる強がりであり無理してるだけだ。無理はいつまでも続かない。
『スルースキル』こそが、あなたを少しでも幸せへと導く唯一の解決法なのだ。
社会生活を送る上でのストレスとは何も仕事だけではない。仕事の裏にある陰湿な人間関係が原因であることが多い。
スルースキルを身に付ければ、この人間関係という問題において絶大な効力を発揮するだろう。
煩わしい人間関係をスルーできれば、あなたのストレスも幾分緩和されるのではないだろうか?
スルースキルの持ち主の好例は、フィギュアスケートの真央ちゃんだろう。
真央ちゃんの、マスゴミの無礼な質問への対応には見習うべき点がある。
アホな質問や振りは、さらりとスルーするのだ。
しかも、それで真央ちゃんの好印象に傷が付くこともない。むしろ好感度は増すのだ。
しかし、このスルースキルを身につけるのは簡単ではない。
生まれ持った性格は人それぞれ違うのだ。
感受性が強すぎてストレスにまみれてる人もいれば、生まれつき何も気にしないスルースキルを備える人もいる。
前者にとっては、性格そのものがストレスに対して脆弱なためスルーするのは難しいかもしれない。
しかし、感受性が強い人でもスルースキルを身につける方法がある。
それは性格を変えるといった類ではない。
考え方一つ変えればいいのだ。
自分の人生の目的、生まれてきた意味を再確認するだけ。
たったコレだけだ。
スルースキルの無い人は、日本社会の様々な壁にブチ当たって悩みもがいている。
その時点での目的は、目の前の壁を越えることだけだ。
非常に小さい悩みだと言える。
ここで視点を大幅に変えるのだ。
目の前のくだらない偽りの人間関係を築くことが人生の目的か?
仕事に人生の全てを捧げることが、生まれてきた目的か?
ほとんどの人は違うはずだ。
生まれてきた意味や人生の目的はたった一つしかない。
幸福になることだけだ。
幸せになるには、自分の本心が何を欲しているのか。
自分の正直な本心のみにすがるのだ。
それは仕事人間として生きることではないはずだ。
それさえしっかりと認識しておけば、日本社会のアホだか過酷な壁すらも些末に思えるようになる。
決してブレることのない自分を手に入れることができるだろう。
今まで巨大な壁に見えていたものが、くだらない些事に思えるはずだ。
その境地に達してこそ、まさに『スルースキル』を手に入れたということだ。