僕には、通勤途中や帰宅途中に行き交う人々を観察するクセがあるのだが、イヤフォンの多さには驚くばかりだ。
特に電車内では、皆さん一様に耳にAir Podsをさし込みスマホを眺めている。それが音楽なのかゲームなのかは僕にはわからない。
「明るい顔」から「死んだ魚の目つき」までと、表情は三者三様だ。にもかかわらず、とにかく皆イヤホンを耳にさしている。
特に、目をつむって半ニヤケの連中を見ると、
何を聴いてるんだ?
と、無性に知りたい衝動に駆られる。
つい先日も、お姉さんのイヤホンを危うくひったくりそうになったのだが抑えた。やれば全てが終わってしまう。
当ブログの読者の中には、この手の変人もいるかもしれないので、今回は、せめて僕自身がよく聴くBGMを一部明かそうと思う。
タイトルのとおり、モチベーションを最高潮に引き上げられる名曲だ。
選曲と人となり
僕の選曲の基準は単純。自分のモチベーションを「上げられるか or 下げられるか」。それだけだ。
素晴らしい曲はたくさんあるが、今の感情に見事に添いきった旋律でないかぎり、プレイリストに加えることはない。
SpotifyやApple Musicのような定額制で大量の曲を聴けるサービスは、残念ながら僕には全く向いていないといえる。
とにかく絞り込むため曲数自体はかなり少ないのだが、そのかわり、一度感情にドハマりした曲は何年も何年も繰り返し聴き続ける。
調子が上向きの時は、モチベーションを最高潮に高める曲をひたすら聴き、見事勝利をもぎ取る。
気分が沈んだ時は、沈める曲をひたすら聴きながら、必要以上に奈落の底へと落ちていくと。
その人の繰り返し聴く曲がわかれば、相手の「人となり」がわかる、と僕は考えている。だからこそ人の選曲がやたら気になるのかもしれない。
Heaven Is a Place On Earth
ベリンダ・カラーライルの名曲中の名曲だ。
1987年発表のとても古い曲だが、タイトルを知らなくても耳にしたことはあるはずだ。
外資系企業において、朝礼や教育の際によく使われていたらしい。
洗練された動画と心を揺さぶるBGMで社員の士気を一気に高めるのが、アメリカ企業の特徴である。
その動画を、昔就活をした際に見学で2度見たが、あれを見て奮い立たない人はビジネスには向いてないといえる。
Lacrimosa
スウィート・ボックスの「Lacrimosa(ラクリモーサ)」。この原曲はモーツァルトの「レクイエム」の一節である。
「レクイエム(葬送曲)」の名のとおり、原曲はとても荘厳で美しい旋律だ。が、その反面、薄暗くて陰鬱な感じを抱かせる曲でもある。
が、スウィート・ボックスのlacrimosaはそうした陰鬱さをかなり抑えており、原曲とはうって変わった、非常に力強い仕上がりになっている。
スウィート・ボックスの曲はクラシックの有名どころをポップにアレンジしたものが多く、どれも頭に残るものばかりだ。
最も有名なのは「Everything’s Gonna Be Alright」。とても素晴らしい曲だが、所詮は結婚式ソング。
仕事のモチベーションを最高潮にもっていくには、この「Lacrimosa」がふさわしい。
バベルの光
しのごの言わずに、まずは聞いてほしい。
庵野秀明作品の神曲だ。原曲はナディアに出てくるBGM。
あまりに神すぎて、エヴァンゲリオンQでも見事使用されているほどのBGMである。
わかる方がいれば幸いだが、はるか天空からニューノーチラス号を直撃し、バリアごと粉砕した際のBGMがこれだ。
これを見た当時は、子供ながら開いた口が塞がらなかったが、今改めて見ても胸の震えが抑えられない。
重要な商談の前には、僕はこの「バベルの光」をひたすら聴きながら、モチベーションと自信を圧倒的に高めて、相手のところに乗り込む。
最後に
少々大げさに書いたかもしれないが、そう、これは僕の壮大なる勘違いである。
曲を聴いてモチベーション上げて、それだけで成功するなら苦労はないわけで。
上手くいくこともあるけど、あえなく撃沈し奈落の底に突き落とされたなんてことも多々ある。
とはいえ、成功を引き寄せるのは、この高いモチベーションがあればこそ。モチベーションの低いところに偉業は生まれない。絶対に。
世の中にはいろんなビジネスがあるが、それらは大概、どこぞの大馬鹿の「勘違い」から始まっているものだ、ということは念頭に置いてほしい。
その「勘違い」を持続させるための原動力こそ、自分のテンションを最高潮にまで高めてくれるもの。
それが、僕にとってはBGMなわけだ。