勤め人を嫌い独立を志望する人は多いですが、起業するにせよフリーランスにせよ、まずは仕事を取らなければ話になりません。
仕事をとってこなければ「お金」が得られず、そうした状態がいつまでも続けば、当然ながら生活そのものが成り立たないからです。
考えなればならないのは、とにかく「仕事を得る」こと。
これこそが社会における最優先の課題であり、現に世の社長さんやオーナーさんは皆例外なくここに頭を悩ませています。
「仕事をとる」というのは究極の知的労働です。難しい。考えるのも嫌になるくらい、しんどい作業です。
とはいえ、これは勤め人は特に気にする必要はありません。知的労働はあくまで会社側の仕事だから。
勤め人の仕事は基本、会社側がとってきた仕事の一部をタスクレベルで受け取り、それを愚直にこなすこと。
「仕事の受注」なんて考える必要は全くありません(営業マンは別として)。ある意味「楽」な生き方だと思います。
が、いくら楽とはいえ、こうした「与えられるだけ」の身分では、たいした利益を受け取ることができません。仕事は楽でも生活は楽ではないのが現実ではないでしょうか。
利益を配分する権利は「仕事をとった本人=会社側」にあるため、与えられるだけの立場では、給料面はどうしても安く抑えられる。
一方、会社側は勤め人からマージンを抜くことで大きな利益を得ていると。
「仕事を取る立場」と「仕事を与えられる立場」の違いは、まさに所得面にあるのです。
それが嫌だというのであれば、自分で仕事をとる側に回らなければなりません。
自力で集客する。見込み客を見つけ出す。その中から、なんとか仕事に繋げていく。
難しいのは当たり前です。
でも、他人より抜きん出て稼ぎたければ、自分の力だけで仕事を得なければならないのです。
稼ぐには営業力が必須である
ところが、この「仕事をとる」というのがそう簡単ではなくて、簡単にできないからこそ世の経営者は皆頭を抱えているわけですよ。
まず、「仕事を得る」というのは、努力がそのまま成果に直結する類のものではないのは頭に叩き込みましょう。テスト勉強とは真逆です。
こちらの提案に価値があることを、いかに感じてもらえるか。たとえお金を払ってでも、あなたに依頼したいと思わせるレベルの提案力。
これを相手に感じさせなければ、仕事を受注することはできません。俗人的な力も必要です。
そこには必ず「営業力」が必要になってきます。
営業したことのない人にとっては、「営業力」と聞いて思い浮かぶのは会話力やコミュ力でしょうが、実際の営業の現場では、より泥臭い駆け引きがなされています。
営業を成立させるには、まずは会話できる相手がいなければなりません。彼らを見つけるには、まずは見込み客の発掘から始まります。
そのためには、日頃からより多くの人に接し続けること。話しかけ続ける。ヒアリングし続ける。
でも殆どの人たちは全く聞く気はありません。真剣に考えてくれない。
それでも関係を構築していく。その中から「多少でも聞く気のある人たち」を見つけ出す。
そのためには、「飛び込み」や「テルアポ」といった泥臭くて辛い行動をガンガンやらなければなりません。
そうやって、多少でも話を聞いてくれる人を見つけ出していく。見つけ出してはじめて、自慢の提案力を活かせることができるのです。
モノを売るなんて、9割方はこの作業ですよ。
ゼロベースから、まずはなんとか見込み客を発掘する。彼らに対し、価値を感じてもらえるよう提案していく。そうすることで仕事の受注につなげていくのです。
めちゃくちゃしんどいです。心折れます。
でも、こうしなければビジネスを生むことはできません。特に起業し始めなんてのは、武器といえばこの「飛び込み」や「テルアポ」しかありませんよ。嫌でもやるしかないのです。
よほどの人脈や実績があれば話は別ですが、単なる勤め人がビジネスを生み出すには、最初は泥臭く営業する必要があるのです。
お金儲けに楽な道はないといわれるのはここです。
ウェブサイト作っとけば勝手にバンバン仕事が舞い込んでくるとか、はっきりいってないですよ。
もちろんオウンドメディアも必須です。が、それを収益に繋げられるのは、あくまでもリアルにおいての地道で誠実な活動があってのことですから。
最初はとにかく地域を小さく絞ってターゲットを絞ること。まずはそこで泥臭く営業しながら、実績をコツコツ積み上げていく。
そうすることで信用と影響力が増幅され、やがてはより大きな仕事を受注するに至るのです。
行動もせずに家でブログ書いてるだけで集客できるとかあり得ませんからね。
営業力の必要のないビジネス
というのがビジネスの王道なんですが、中には必ずしも営業力が必要でないものもあって、
・アフィリエイト
・せどり
・情報商材
これらには営業力は要りません。
営業する必要がないとはいえ、これらは決して簡単なビジネスではなくて、
まずアフィリエイトで稼げるようになるには、数ヶ月間無給でひたすら書き続けるだけの気合と根性が必要になります。
しかも量産するだけでは意味がなくて、検索上位を狙える価値のある記事を書き続けなければなりません。
そのためには、SEOの知識はもとより実体験ベースでの他人に役に立つような構成の記事を書くことが必要です。
めちゃくちゃハードル高いですよ。
アフィリエイトの何が難しいかって、そうしたハイクオリティな記事を量産しなければならない点にあります。
まず、読者の抱える問題にキチンと添うような構成でなければ、検索上位には上がりません。
問題提起からクロージングに至るまで誠実に書かなければ、購買意欲を掻き立てることはできません。
営業と同じです。話すか書くかの違いだけ。
しかもそうしたハイクオリティな記事を毎日のように上げ続けなければならないと。
「売りたい商材がそもそも見つからん」てのも日常茶飯事でしょう。
成果を出すには、それでも、とにかく記事を書き続けなければなりません。このしんどさは雇われの仕事以上だと思いますよ。
せどりに関しては僕自身経験ないので深く言及できませんが、アマゾンでの販売が主流なんですかね?
アマゾンで売るにしても、あのバカ高い手数料と保管料を考えると、そう簡単に儲かるとは思えません。
それに「せどり」というのは完全なる「労働集約型」のビジネスです。
仕入れて売ったぶんしか稼げないため、よほど好きでなければ続けることができないでしょう。心が折れたり飽きたりすれば、そこで収入は途絶えます。
不可能ではありませんがかなりの努力が必要で、いずれにせよ楽な方法ではないのは事実です。
情報商材がいかなるものかは皆さん既にご存知ですから、あえてここで言及しません。
真っ当なビジネスには営業が必須
ビジネスでお金を儲けたければ、人の役に立つことに取り組まなければなりません。
人の役に立つというのは、見込み客の抱える問題に如何に真摯に向き合い、それを解決するために真剣に取り組むということです。
とはいえ取り組むだけでは話にならなくて、当然ですが成果を出してもらうのが前提です。
そのためには自分も常日頃からスキルを高め続けなければならないと。
そうした姿勢があってはじめて、お客はあなたに対して価値を見出してくれるわけですが、そうした関係構築は対面でなくては絶対に不可能です。
ネットや電話だけでは、人の抱える問題を解決することができませんし、提案をきちんと伝えることもできません。
こちらの提案に如何に価値があるかを理解してもらい契約し報酬を頂くためには、やはり対面からの泥臭い営業が必要なのです。
営業という仕事の真髄を学びたければ、こちらの一冊を紹介します。
家族に食わせられないほどの貧困状態から、保険セールス世界一の記録を打ち立てた「フランク・ベドガー」。
彼の顧客への愛情の深さと、その地道な営業活動を知れば、営業職の本質というものがよくわかるはずです。
私はどうして販売外交に成功したか (Life & business series)