僕の前職における業務内容は、法人や個人事業主さん相手に金融系システムを売りつける仕事だった。
金融系システムと聞けば、えらく難しそうに思うかもしれないが、そんなことはない。
実に、くっだらない商品だ。
その超くだらないモノを、僕は中小零細企業の社長、個人店のオーナー相手に日々せっせとアポイントをとり、セールスしてきたわけである。
商材がくだらんとはいえ、営業活動から学べることは多く、僕にとっては今後も十分に活かせられる経験スキルを手に入れたと考えている。
そしてもう一つ、中小零細企業や個人店の社長・オーナーを相手にして気づいたことがあって、
ろくでなしが多いということ。
この手の発言をすると、妙な輩から絡まれたりなど結構なリスクはあるが、
当ブログの読者層はきちっとした方が多く、そもそも反社やDQNは文字読まないだろぅ。てことで大丈夫!と勝手に思ってる。
「社長」という肩書きに対する幻想
社長の肩書きをもつ人は、世間一般ではまぁ珍しい人種だ。周りを見渡しても、そうそういるものじゃない。
きちんと調べていないが、法人は全国で250万社あるらしく、誰もが知る巨大企業から零細企業まで含めて、ざっくり250万社だ。
法人数=社長の数であれば、全国には約250万人の社長がいることになる。
100人に2人が社長なわけだが、この数字からいっても、社長という存在はレアであるのは間違いない。
レアであるがゆえに、一般人は「社長」と聞くと(なんか知らんけど凄いことやってる人)みたいなイメージを抱きがちだが、
僕の拙い経験から言わせてもらうと、
そうでもないぞ?
というのが正直な感想。
まぁたしかに、勤め人と社長では、お金や労働に対する価値観が180度違うので単純比較はできないが、
それにしても、中小零細企業の社長または個人事業主は、案外いい加減なのが多い。
おかしな輩も結構多く、とくに儲かってない会社や個人店舗の経営者に至っては、有象無象もいいとこである。
「社長」はアホでもなれる
社長なんて肩書きは、誰でも簡単に手にすることができる。
現在では起業は資本金1円からでも出来るし、小難しい手続きは、司法書士や行政書士に30万ほど払って丸投げすればほとんどやってくれる。
つまり、どんなアホでも起業できるということだ。
ところが勤め人だとそうはいかず、サラリーマンにしろ公務員にしろ、志望する職に就くには学歴が必要だったり、経験・スキル・資格が求められたりと、なかなか上手くマッチングできない。
が、社長はその気になれば誰でもなれる。誰でもなれるということは、
わかるよな?
社長はバカでもなれる
僕は水商売や風俗に携わる連中が大嫌いだ。
客として関わるぶんには問題ないにしても(いや問題大アリな輩もいる)、仕事等でガチで関わると大概ろくなことにならないからだ。
彼らは根本的に教養がない。いい加減で、粗野で粗暴、文句垂れるのだけは一人前のロクでもない連中だ。
DQN率は非常に高く、反社会的人物の温床である。
彼らは基本的に「昼間まともに働けない」人たちと考えて差し支えない。
・朝きちんと起きる
・定時までに出社する
・日中はしっかり働く
こうした最低限のことが、彼らは出来ない。
出来ないが故に、まともな会社では雇ってくれない。まともに雇ってもらえないから、酒や性を扱う生業に手を染めるしかないわけだ。
彼らの中にはサラリーマンを侮る連中は多いが、僕からすれば、場末の水商売の社長よりもサラリーマンの方が市場価値は上である。
一例が長くなって申し訳ないが、ここで僕が言いたいのは、
そんな連中とて、店舗を法人化すれば普通に「社長」である、ということ。
DQNでも簡単に社長になれるわけだ。
べつに飲み屋でなくともいい。ストアオペレーションはカケラもない小売店、収支が杜撰で常にどんぶり勘定の経営者であっても、士業さんに金を払えば簡単に社長になれる。
まぁ法人である以上、さすがにどんぶり勘定はないだろうが、中にはそれに近い感覚で経営する社長もいたりする。
親から譲り受けただけで、能力も器もない2代目社長とて、社長は社長だ。
大事なのは肩書きではなく、どういう人物で何をしているかで判断すること
散々言い散らかしたが、これはあくまで一般論だ。
水商売でも誠実に働いてる人がいることは、重々に承知している。僕も酒は好きなので、そうした店にはたまに足を運んだりする。
だが、法人の中で年間4,000万円以上利益を出している会社は、たったの8万社しかないことは、覚えておいてほしい。
個人じゃない。法人だ。
人を何十人も雇って組織化しながら、利益たった4,000万円の壁すらも超えられない会社が大半だということだ。
それがどれだけしょぼいことか、わかってくれるだろうか。
我が国における約242万社は、
・利益4,000万円に満たない
・収支ギリギリ
・赤字を垂れ流すだけ
な法人であるということ。
とはいえ、利益は4,000万に満たないまでも、少数精鋭で一人当たりの労働生産性が高い素晴らしい会社もあるので、利益4,000万の壁は一概には当てはめられないけど、
問題なのは、赤字垂れ流すだけの会社が案外多いということ。
つまり、世の中には利益を出せない名ばかりの社長が相当数いらっしゃるということだ。
こうまで辛辣にかくのは、なにより僕自身が、やる気のないボンクラ社長、ボンクラオーナーをたくさん見てきたからである。
一方で、やる気に満ち、ビジネスに真摯に取り組み、従業員を育てることに余念がない、本当に素晴らしい社長がいることも僕は知っている。
大事なのは社長なんて肩書きではなく、その人がどういう人物でどんな考え・価値観の持ち主か、どんなことをしているかだ。
僕は社長と相対した際、敢えて〇〇さんと呼ぶことにしている。〇〇社長などと、わざわざ社長とつけて呼ぶのは、相手に忖度してるようで気持ちが悪い。
僕が社長と呼ぶのは今の会社の社長だけだ。
社長と呼ばないと不機嫌になる人には「社長」をつけて表面上ご機嫌をとるが、そういう人とは長い付き合いはできないなと思う。